屋外リンクの氷はどう作る?南国フロリダで挑むNHLの精密技術

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はじめに

 フロリダ州タンパで開催される「NHLスタジアム・シリーズ」がいよいよ目前に迫りました!🇺🇸今回は、現地メディアによる視点の異なる2つの最新レポートをご紹介します。🏒

 一つは、会場設営の裏側や豪華な演出、そして地域一丸となった盛り上がりにフォーカスした記事。もう一つは、南国タンパでまさかの「氷を温める」準備が必要になるかもしれないという、意外な気象条件とプロの職人技に迫った記事です。

 屋外ホッケー実現に向けた熱き舞台裏から、カキ殻を使った環境保全活動まで、タンパの魅力が詰まった内容をぜひチェックしてください!🌊✨

参照記事(1):Tampa Bay 28「NHL lays down the lines and logos for Stadium Series

いよいよ開催!タンパベイで屋外ホッケーが実現へ🏒

 氷上の格闘技ファンのみなさん、こんにちは!今、ホッケーファンの間で大きな注目を集めているイベントといえば「NHLスタジアム・シリーズ」ですよね。なんと今回は、フロリダ州タンパにあるレイモンド・ジェームズ・スタジアムが舞台となります。

 地元のタンパベイ・ライトニングがボストン・ブルーインズを迎える大一番まで、泣いても笑ってもあと3日。木曜日には、会場となる「レイ・ジェイ」の特設リンクにラインとロゴが描かれました。これまで準備を進めてきたスタッフやファンにとって、タンパでの屋外ホッケー開催がハッキリと形に見えてきた、大きな一歩となったようです。

泣いても笑ってもあと3日

タンパベイでの2026年NHLスタジアム・シリーズは、単なる試合ではなく地域全体を巻き込んだ一大イベントとして盛り上がりを見せている。初めてアメリカンフットボール用のスタジアムでフロリダ州で開催されるNHLの屋外ゲームということ自体が、歴史的な出来事として注目されているだけでなく、地元の文化を活かした演出にも力が入れている。

 スタジアムフィールドのデザインには、毎年2月初旬に開催されるタンパの名物イベント「ガスパリラ・パイレーツ・フェスト」の海賊テーマが取り入れられ、海賊船レプリカや宝の地図を模した装飾が会場を彩る予定。これは単なるスポーツ観戦にとどまらず、地域の伝統行事とホッケーショーケースを融合させる試みとして関心を集めている。

 また、試合当日のエンターテインメントとしてグラミー受賞アーティストのパフォーマンスが計画されており、スポーツ観戦以外の楽しみも充実。こうした取り組みが、単なる試合前の期待感を超えて、屋外ホッケーという特別なイベントへの地元ファンや訪問者の興味・関心を高めている。

 さらに、今回のシリーズはフロリダ州で2件の屋外ゲームが行われるシーズンであり、プロアイスホッケーの人気がこの地域で確実に高まっていることを象徴。実際に、屋外リンク建設のための大型テントが組まれたり、ファンガイドが公開されるなど、試合前から周辺でのアクティビティや観光情報が発信されるなど、会場外でも熱気が高まっている。(wtsp.com

昼夜を問わず進められる会場づくり✨

 現在、NHLのスタッフは、普段はフットボールが行われるこの巨大なスタジアムを、ホッケー会場へと変身させるためにフル回転で作業を続けています。太陽の光が降り注ぐフロリダで屋外リンクを作るのは、この土地ならではの難しさがあるそうですが、準備はとても順調とのこと。

 タンパベイ28のスポーツ記者、ケビン・ルイスが舞台裏の人々にインタビューしたところ、関係者の皆さんは今の進捗にかなりの手応えを感じている様子でした。スタジアムが少しずつ、熱気あふれるホッケー会場へと塗り替えられていく様子に、期待がどんどん膨らみますね。

タンパベイ28

Tampa Bay 28とは、フロリダ州タンパ湾岸地域をカバーする地元テレビ局(WFTS-TV/ABC系列)のニュースブランド名で、地域スポーツを専門的に扱うローカルメディアとして知られている。記者のケビン・ルイスは、NHLやNFLなど地元プロスポーツの現場取材を数多く担当しており、全国メディアでは拾いきれない「舞台裏」や「運営側の声」を伝える役割を担っている。

リンクが形に!現場は大忙しでも笑顔いっぱい😊

 「今日は、すべてが形になる日といった感じですね。いまはもう、リンクとして完成した状態です」と語ってくれたのは、NHLの施設運営担当シニアマネージャーのアンドリュー・ヒギンズです。リンクにラインが入り、見た目はすっかりホッケー場らしくなりました。

 でも、作業はこれで終わりではありません。これからさらに、氷を1インチ(約2.5センチ)積み重ねる作業が残っているそうです。練習日までのあと数日は、スタッフのみなさんにとって忙しい日々が続きますが、「準備は万全です!」と力強く語るヒギンズの表情からは、ワクワクした気持ちが伝わってきますね。

氷を1インチ(約2.5センチ)積み重ねる作業

プロのホッケーリンクの氷づくりは、単に水を一気に流し込んで凍らせるだけではない。特に屋外イベントでは気温や湿度といった外的要因が氷の質に大きく影響するため、非常に精密な工程を踏んで厚さと強度を確保。

 まず、特殊な冷却装置から極低温の液体(一般的にはグリコールという冷媒)がリンク下のパイプに送り込まれ、このシステムによって表面の温度が氷として適した摂氏マイナス15℃前後まで冷却される。その後、作業員がごく細かいミスト状の水を何度も何度もスプレーするように吹き付けては凍らせるという層ごとの氷づくりを行う。

 こうした水の吹き付けと凍結の工程を何十回と繰り返すことで、均一で耐久性の高い氷が形成され、その厚さは屋内よりも厚く2~2.5インチ(5~6cm)になるのが一般的。リンクのラインやロゴは白く塗った後に別の氷層で“封じ込める”形で仕上げられ、全体が一体化した氷面として完成する。

 このように、ヒギンズが言う「さらに1インチ積み重ねる」という作業は、既に作られた基礎の氷の上にさらに水を細かく吹き付けて凍らせ、層を増やして厚さと強度を高めるという手間のかかる工程を指しており、単なる“もう一度水をかける”とは異なる、高度なプロフェッショナルワークである。

 仕上がる氷は試合全体を通してスケートやパックの滑りを支える重要な基盤であり、その質は選手のパフォーマンスにも大きく影響する。(Yahoo! Tech

讃岐猫
讃岐猫

まさに奇跡!?最高の「お天気」を味方に☀️

 南国フロリダでの屋外試合ということで、一番心配なのは「気温」ですよね。ところが今回、リーグは「天候のくじ引き」に当たったと言われるほど、最高のコンディションに恵まれそうです。

 週末にかけて気温はぐっと下がり、試合当日の最高気温は華氏40度台(だいたい5度から9度くらい)になる見込みです。このキリッとした冷たさは、氷の状態を保つのにぴったり。屋外ホッケーを楽しむには、これ以上ない最高のご褒美になりそうですね。

週末にかけて気温はぐっと下がり

現地フロリダ州タンパベイの気象予報では、通常この地域の2月は比較的暖かい気候が続くものの、今回の屋外ゲームが行われる2月1日(日)にかけては異例の寒気が続く見込み。公共ラジオ系列の気象専門家によると、週末にかけて北からの冷たい空気が流れ込み、日曜日の最高気温は40°F台(約4~9℃)で推移し、風もやや強く吹く予想となっている。

 これにより体感温度はさらに低く感じられる可能性があり、観戦者は防寒対策が必要。こうした寒気はフロリダではまれだが、今回のような冷え込みが来訪することで、一般的な屋外ホッケーに適した気温域(華氏30~40°F台)の条件が整いつつあるとの見方が出ている。

 天候の変動はまだあり得るが、この冷たい空気の流入が試合日まで続く予想は、リンクの氷質を安定させるうえでも追い風になりそう。(WUSF

「NHLスタジアム・シリーズ」会場準備中の映像、ただただ海賊船がカッコいい!

徹底した準備と「秘密兵器」のテント⛺️

 「正直なところ、どうなるかはやってみるまで分かりませんでした」と打ち明けてくれたのは、NHLの運営を支える副社長、デレク・キングです。フロリダでの屋外試合という大きな挑戦に向けて、本当にたくさんの準備を重ねてきたそうです。

 そんな中で大活躍しているのが、リンクを覆う「テント」です。このテントがあるおかげで、天候に左右されず状況をとても良く保てているのだとか。スケジュールも計画通りに進んでいて、運営チームも一安心といったところですね。

何年もかけて練り上げた、最高のプラン🗓️

 今回のスタジアム・シリーズ開催は、単なる思いつきではありません。実はこれ、何年にもわたる綿密な準備の集大成なんです。

何年にもわたる綿密な準備の集大成

ライトニングのオーナーであるジェフ・ヴィニックがチームを買収したの2010年であり、その頃から「屋外ゲーム開催の構想や実現可能性の検討」が始まっていたと語られている。

 さらに実際にフロリダでの大規模イベントとして動きが見え始めたのは、2018年にタンパでNHLオールスターゲームが開催された後で、この機会をきっかけに地域のスポーツコミッションがインターステート高速道路沿いに屋外ゲーム開催をアピールする広告を出すなど、ビジョンを具体的に示す動きが7年以上前から続いてきたことが報じられている。

 こうした長期的な推進と協議の積み重ねの結果、2025年1月に正式に2026年2月1日のスタジアム・シリーズ開催が発表され、ついに実現へとこぎつけたのである。つまり、単なる数か月前の準備だけでなく、およそ一桁年代(2010年代後半)からの継続的な計画と戦略的な働きかけの積み重ねが、「何年もの準備」を形づくってきたことになる。

 長い時間をかけて練り上げられてきたこの大きな計画も、いよいよゴールが見える最終段階に入りました。関わってきたすべての人たちの想いが、いよいよ一つの形になろうとしています。

今日放送されたばかりの、地元短波でのニュース映像。準備が大詰めを迎えてることが分かります。

カウントダウン開始!氷の上で始まる物語⛸️

 「今日は私たちにとって本当に大きな一日です。氷が形になってきました」と、ヒギンズはさらに詳しく状況を教えてくれました。試合当日まであと72時間、そして選手たちがリンクを確認する練習日までは、わずか48時間というところまで迫っています。

 スタッフの皆さんが手塩にかけて作り上げたこの氷の上で、ついにチームが滑り出す瞬間が近づいています。試合前に実際に選手たちが滑り、氷の感触を確かめる様子を見るのが今からとても楽しみですね。

運命の土曜日、最終的な「実地テスト」へ🧊

 いよいよ本番前の大きな山場となるのが、土曜日の練習です。これが最終的な実地テストとなり、両方のチームが初めてこの屋外リンクに降り立って、最初の滑走を行うことになります。

最終的な実地テスト

プロのNHLにおける屋外ゲームの準備では、最終的な「実地テスト」の前にも複数の段階的なチェックが行われる。通常、リンクは正式な練習日の前にチーム練習(practice)として1~2回程度予定されており、これが実際に選手が外で滑る最初の機会となることが多い。

 さらにこの前には、氷の温度や厚さ、凍結状態を確認するためのリンクビルド中の内部チェックが何度も行われる。実際にNHL公式アナウンスでも、スタジアム・シリーズのリンクは建設開始から約1週間かけて層ごとの氷づくりを進める計画があり、組まれたテント内でも氷温や状態を逐一監視する体制が取られている。

 これは、一般的な屋内リンク以上に外気や湿度の影響を受けやすい屋外リンクでは、1回の完成チェックだけでなく、段階的なテストとモニタリングが不可欠であることを意味している。

 こうした段階的なテストと練習は、リンクの転写や氷質の均一化、そして選手が実際のゲーム条件に慣れるためにも重要視されており、土曜日の練習が「最終的な実地テスト」と表現されるのは、その日に初めて本番と同じリンク条件で両チームが滑るため。

 つまり、最終テストと言っても前段階での施工・温度・氷質チェック、さらに1~2回程度の公式練習を経てその日の“実走行”が行われる一連の流れがNHLでは一般的。

 空の下、特設の氷の上で選手たちがどんな動きを見せるのか、本番の行方を占う重要な時間になりそうです。

チームを迎える準備は万全!🌟

 「誰かがこの氷の上に乗るのは、これが初めてになります」と、キングは気を引き締めるように語りました。選手たちが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、気温の変化には細心の注意を払い、リンクが常に良い状態であるかチェックを欠かさないそうです。

 もちろん、もし何か想定外のことが起きたとしても、すぐにチームと話し合って解決していく準備もできています。今のところ、練習日を迎えるにあたっての状態は非常に良く、運営チームもかなりの自信を持っているとのことでした。最高の舞台は、もうすぐそこまで整っています!

次のページに別記事もあります、読んでくださいね!

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