ゴールキーパーのプレーに寄せられる厳しい批難・批評を考えよう!

現役スター選手紹介

はじめに

 レンジャーズのシーズンが始まったばかりで、イゴール・シェスターキンにはすでにファンの期待を裏切らないための試練が待ち受けています。開幕戦では、あんなに絶好調だったのに…。彼のゴール前の守備が課題となる中、今後の契約についても注目が集まっています。

 シーズン開幕戦の屈辱から立ち直ることができるのか、彼とチームにとって重要な瞬間が迫っています。

 次に元セントルイス・ブルースのヴィル・フッソが、在籍中のデトロイト・レッドウィングスによってウェイバーにかけられたことは、彼のキャリアにおける新たな試練を意味します。

 かつてブルースでの成功を収めたフッソですが、デトロイトでのパフォーマンスは期待を下回り、特に今シーズンの怪我や不振が影を落としています。果たして、彼の未来はどのように展開されるのでしょうか。

 今回は苦しい立場に置かれているゴールキーパー2人に密着します!

讃岐猫
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引用元:sports.yahoo.com(yahoo!sports)「Rangers Had Better Hold Up On That Contract For Igor Shesterkin

シェスターキンの責任と期待は大きいのだが…

 レンジャーズのシーズンが始まってまだ2試合しか経っていませんが、すでに(ファンにとって)同志イゴール・シェスターキンには証明すべきこと(本当の実力?)があります。

 土曜日(10月12日)の夜、イギー(シェスターキンのこと)が見せてくれた「穴だらけのゴール前の守備」という教訓を得た後、彼に関する話題、つまり来期以降の契約1について、我々は1ルーブル(約2円?)の昇給を与えるべきだと思っています。最大でも2ルーブル!

 今夜、レッドウィングスがザ・ガーデン(マディソン・スクエア・ガーデン)を訪れるにあたり、コーチのピーター・ラヴィオレットは、イギーのシーズン中のスランプが先週の土曜日から始まったのか、それとも(2024年)1月からなのか2を判断しなければなりません。

 シェスティがユタ・ホッケークラブの26本のシュートを受けて6失点したことは、ホーム開幕戦の観客にとって屈辱的なものでした。キャプテン・マーベル3でさえ、そして輝かしいシーズン・デビューを果たした(マット・)レンペでさえ、6-5の延長戦での敗北を防ぐことはできませんでした。

監督!ここが判断のしどころですよ!

 「ラヴィは今夜(10月13日・日曜=試合無し)、シェスターキンを休ませることができる」と経験豊富なあるスカウトが言います。

 「そして、木曜日(10月17日)のデトロイト戦(アウェイ)で再び彼を起用すればいい。今晩(10月14日・月曜、ホームでデトロイト・レッドウィングス戦。つまり、ホーム&アウェイでデトロイトと連戦になる)はジョナサン・クイックを先発させても悪くないだろう」。

 そうだね、やってみようか。今夜(10月14日)、頭の切れるピート(ラヴィオレット監督のこと)がシェスターキンと共に(ホームへ)戻ってきて、世界一有名なアリーナで悪臭を放つようなひどい結果になったら、害虫駆除業者たちは喜ぶだけでしょうね。

 当然、アメリカで最も裕福なNHLチームが、アメリカで最も貧しいNHLクラブに負けた後、アリバイ・アイクス4(言い訳ばかりする奴)たちは大騒ぎでした。

 金に目がくらんだイギー(シェスターキンのこと)は、昨春のプレーオフを逃した36勝41敗5延長負けの永遠の負け犬、アリゾナ・コヨーテズを倒すことさえできませんでした。

 「僕らがゴールテンダーを助けなければならない」と、信頼のおけるブルーシャツのブラスター(ヒットで相手選手を吹き飛ばすプレーの多い)、クリス・クレイダーは言いました。

 なあ、クリス、逆に考えてみてはどうでしょう?シェスターキンが君たちを「多額の契約金をもらう億万長者」のセーブで助けてくれるっていうのは?

 まあ、その話は後回しでもいいかもしませんね。

攻撃力と守備のバランスが悪いかも…

 でも、気になるのは、2試合で11ゴールも決めた後、レンジャーズが今や自分たちを1956年から1960年にかけて5年連続でスタンレーカップを制したフライング・フレンチメン5(当時のモントリオール・カナディアンズの愛称)だと信じ始めていることです。結局、ラン・アンド・ガン6がゴールを生むんでしょうね。

 「でも、僕らはラン・アンド・ガンをやりたくない」とアダム・フォックスが言います。

 それに対して、NHLをよく知るメイヴン7はばかげたことを言うなと言うはずです。もしかつてのヴェジーナ・トロフィー受賞者がユタのシュートをもっと止めていれば、ラン・アンド・ガンはうまく機能したでしょう。

乱闘要員は結構頑張ってます…

 ファンが楽しめなかったわけではありません。

 第4ラインのサム・キャリック(第2ピリオド・9分23秒)と特大サイズのアダム・エドストロームはそれぞれファイト(乱闘)を繰り広げ(両者とも第2ピリオド・9分23秒)、(若手で血気盛んな)マット・レンペは久しぶりに革命的な品位を保っていました8

 現実を見ましょう。キャリックはトレードの関係で9(しばらく)ここに留まることになりましたが、エドストローム、レンペ、そしてジョニー・ブロジンスキーはレギュラーとして第4ラインの座を争っています。

 シーズンの終わり、メイヴンは勝者に木製のメダル10を贈る予定です。現時点ではブロジンスキーが(乱闘で)1勝、レンペはまだ勝ちがありません。

 今夜(14日)の予測ですが、誰がゴールに立とうとも、レンジャーズが少なくとも2点差で勝つと予想しています。メイヴンはジョナサン・クイック(私は彼の契約内容が好きだ)を見たいと思っています。

 念のために言っておきますが、個人的な事情など何もありません。MSG(マディソン・スクエア・ガーデン)のお金であって(レンジャーズがシェスターキンに払うお金であって)、メイヴンのものではないですからね!

讃岐猫
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レンジャーズ、何とか面目を保てた勝利。

引用元:sports.yahoo.com(yahoo!sports)「Former St. Louis Blues goalie placed on waivers

ブルースで大活躍したのに…

 かつてセントルイス・ブルースとの1-2パンチ11の一員だったヴィル・フッソが、日曜日(10月13日)、デトロイト・レッドウィングスによってウェイバーにかけられました。

 報道によると、レッドウィングスはフォワードのクリスチャン・フィッシャーとディフェンスマンのジェフ・ペトリーが負傷したため、アメリカン・ホッケーリーグ(AHL)から誰かを招集するためのロースター・スペースが必要だとのことです。

 現在、レッドウィングスはキャム・タルボットとアレックス・ライオンを含む3人のゴールキーパーを抱えており、フッソと彼の475万ドル(約7億1250万円)のキャップヒットは余剰人員となったのです。

 もしフッソが午後1時(中央標準時間。日本時間では翌日の午前5時)までに獲得オファーをされなければ、デトロイトは29歳のフッソをAHLのグランドラピッズ・(グリフィンズ)に配属し、フィッシャーとペトリーの怪我によって空いたロースター枠を埋めるために誰かを呼ぶことができます。

フッソの経歴と移籍の背景

 フッソは2014年NHLドラフトでブルースから4巡目指名を受け、ジョーダン・ビニングトンに次ぐブルースの(ライン・)システムのNo. 2ゴールキーパーとなり、2020-21シーズンに17試合に出場した後、2021-22シーズンには40試合に出場しました。

 しかし、2022年、フッソは制限なしのフリーエージェントになる前に、2022年ドラフト3巡目指名権と引き換えにレッドウィングスにトレードされました。そして、フッソは3年・1425万ドル(約21億3750万円)の契約を結び、レッドウィングスのNo. 1ゴールキーパーとなりました。

 フッソがそのシーズンにセントルイスでレギュラーシーズン中に25勝7敗6延長負け、平均失点2.56、セーブ率.919を記録し、スタンレーカップ・プレーオフの先発ゴールキーパーとして活躍したことに、デトロイトは興味を持ちました。

 彼はビニングトンに先発の座を譲った後、コロラド・アバランチとの第2ラウンド、ビニングトンが負傷した際(ナゼム・カドリ〈センター、34歳。現在、カルガリー・フレームス在籍〉との接触)に再びゴールを守りました。

 フッソはブルース在籍の2シーズンで34勝14敗7延長負け、平均失点2.74、セーブ率.912を記録しましたが、デトロイトでは3シーズンで35勝28敗9延長負け、平均失点3.25、セーブ率.894と、思うような成績を残せていません。

 特に2023-24シーズンは怪我に悩まされ、わずか19試合の出場にとどまりました。

 2025年7月1日、無制限のフリーエージェント(UFA)となるフッソは、先週の木曜日(10月10日)にデトロイトの開幕戦に先発しましたが、14本のシュートを浴びて4ゴールを許し、6-3でピッツバーグ・ペンギンズに敗れた試合で交代を余儀なくされました。

フッソがウェイバーにかけられたことを報じる映像です。

【追記】
彼がグランドラピッズにいる間、レッドウィングスは115万ドル(約1億7250万円)のキャップスペースを確保できる、と報じられています。

まとめ

 記事にも書いたように、14日のレッドウィングス戦は無難に勝利を収めたようでして、チームもシェスターキンもほっとしていることでしょう。彼の持つ潜在能力はまだまだこんなもんじゃないだろうし、チームも今後結束して勝利を目指していくはずです。

 ファンはその行方に注目しています。レンジャーズが目指す成功には、シェスターキンのパフォーマンスが不可欠です。果たして、彼はこの試練を乗り越えることができるのか、期待が高まります。

 一方のフッソには、結局、ウェイバーからの獲得オファーはなく、AHLのチームへ格下げとなりました。もしこのまま新たなチームを見つけられなければ、さらにキャリアの先行きが不透明になるでしょう。

 過去の栄光を取り戻すための道のりは険しいですが、再起を狙うフッソの姿勢に期待が寄せられます。果たして、シェスターキン同様、彼もこの逆境を乗り越えられるでしょうか(シェスターキンは逆境だと思ってないかも(^^;;)。

讃岐猫
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【註釈】

  1. シェスターキンは、このユタ戦の前に、チームへ8800万ドル(約132億円)以上の契約金を要求したと大々的に報道されていた。
    ↩︎
  2. この月のシェスターキンは、セーブ率.863、平均失点3.25と絶不調だった。その後は持ち直していたものの、ゴールキーパーとしての評価は一定せず、レンジャーズとしては、2024-25シーズンで契約の切れるシェスターキンの処遇について頭を悩ませている。
    ↩︎
  3. 「キャプテン・マーベル」の元々の意味は、マーベル・コミックスに登場するスーパー・ヒーローで、初登場は1967年。キャラクターは多くのバリエーションがあり、特に知られているのはキャロル・ダンバーズという女性のキャラクター。

     キャロル・ダンバーズは1977年に「Ms. Marvel」としてデビュー。彼女は元々空軍のパイロットで、後にマーベル宇宙のエイリアンであるクリーのテクノロジーによって超能力を得るという設定。

     ここでは、レンジャーズのキャプテン、ジェイコブ・トルバを揶揄したものか。23ー24シーズンのプレーオフ、第2ラウンドのカロライナ・ハリケーンズ戦で、トルバは相手選手(マーティン・ネカス)にジャンプしながら肘打ちをしようとしたが、相手にかわされ、そのままボードに激突している。その際、彼の空中を飛ぶ様子?が、空を行くキャプテン・マーベルに喩えたものと思われる。
    ↩︎
  4. 元々は『アリバイ・アイク』という映画から来ている。レイ・エンライト監督、ジョー・E・ブラウン、オリヴィア・デ・ハビランド、ウィリアム・フローリー主演の1935年のアメリカのロマンチック・コメディ映画。

     1915年7月31日にサタデー・イブニング・ポストに初めて掲載されたリング・ラードナーの同名の短編小説に基づいており、言い訳ばかりする癖から「アリバイ・アイク」というあだ名がつけられたエース野球選手についての物語である。
    ↩︎
  5. 3人のオンタリオ州出身のプロホッケー選手のことで、後にモントリオール・カナディアンズとなる、オリジナルのル・クラブ・ド・ホッケー・ル・カナディアンの設立に、彼らは貢献した。

     オンタリオ州ベルヴィル出身のジャック・ラヴィオレット(1879〜1960)、オンタリオ州コーンウォール出身のエドゥアール・シャルル・「ニュージー」・ラロンド(1887〜1970)、オンタリオ州スーセントマリー出身のディディエ・「キャノンボール」・ピトレ(1883〜1934)の3人である。

     チーム設立の発起人であるジョン・アンブローズ・オブライエンは、フランス系カナダ人の間でホッケーへの関心と支持を高めるために、フランス語圏のチームを結成したいと考えていた。ラヴィオレットはチームに採用された最初の選手で、キャプテン、コーチ、チームマネージャーも務めていた。

     カナディアンズは 1910 年 1 月に最初の試合を行い、1915-16 シーズン、チームはラヴィオレット、ラロンド、ピトレがフォワード・ラインを形成し、初のスタンレー・カップを獲得。

     彼らは、スピードと技巧を特徴とするカナディアンズのトレードマークであるハイテンポのプレースタイルを確立し、イギリスのスポーツ記者に強い印象を与え、カナディアンズはフライング・フレンチマンと呼ばれるようになったとされている。
    ↩︎
  6. 攻撃的なプレースタイルの一つで、選手たちが素早く攻撃に転じ、相手ゴールに向かって突進する戦術。特に、攻撃と守備の切り替えが速く、オープンなアイスでプレーすることが特徴。

     スピードとスキルが求められ、観客にとっては非常にエキサイティングな展開が楽しめる反面、この戦術は得点のチャンスを増やす一方で、守備が疎かになるリスクもある。
    ↩︎
  7. スタン・フィシュラーのこと。1934年、ニューヨーク市生まれ。長年にわたり、ホッケーの専門家として活躍し、NHLの歴史や選手に関する深い知識で知られている。フィシュラーは、さまざまなメディアでホッケーの解説やコラムを執筆している。

     彼の著作には、ホッケーの戦術、選手の伝記、リーグの歴史に関する本が多数。中でも、「The Hockey Maven」というニックネームを持つことからも分かるように、彼はホッケー界における権威としての地位を確立している。当然、テレビやラジオでの解説も担当。
    ↩︎
  8. 2024年2月18日、 NHLスタジアムシリーズのニューヨーク・アイランダーズ戦がNHL初出場。しかし、レンペは初交代出場からわずか4秒後、フェイスオフ中にマット・マーティンと乱闘になり、レンペとマーティンは5分間のペナルティを受けている。

     以降、初出場からの最初の7試合で5回の乱闘を起こしており、出場停止も多数。よって、エンフォーサーと呼ばれるようになった。これは、相手チームによる汚いプレーや暴力的なプレーに対し、攻撃的に反応し、ファイトやチェックを行う選手のことを言う。
    ↩︎
  9. 2024年7月1日、オイラーズとの契約満了に伴い、キャリックはフリーエージェントとしてニューヨーク・レンジャーズと3年間・300万ドル(約4億5000万円)の契約を結んでいる。
    ↩︎
  10. 一般的には、賞や成果があまり価値のないことを示す比喩として使われる。何かを達成したとされるが実際にはその価値が薄い、あるいは実質的な利益がない場合に使われることが多い。
    ↩︎
  11. 主にゴール前でのディフェンスやセーブのテクニックに関連したプレー。ゴールキーパーが同時に2つの異なるショットやプレーに対応する能力を示す。ここでは、フッソが相手のシュートを防ぎ、その後の攻撃においても他の選手に貢献すること。

     (1)ゴールキーパーは、最初に来るシュートやパスに対して素早く反応し、セーブを試みる→(2)最初のセーブ後、すぐにリバウンドや2次攻撃に備え、次のシュートに対しても準備をする。このとき、体の位置や重心をすばやく変えることが重要。

     1-2パンチは、特にリバウンドやプレーが密集した状況で効果的。ゴールキーパーは、俊敏性と反射神経を駆使して、連続した攻撃に対応しなければならない。 ↩︎
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