セネターズGM、「今はプレーオフ進出よりもチームの成長」と語る!

NHLチーム紹介

はじめに

 今シーズン開幕前、注目チームの一つに挙げられていたオタワ・セネターズ。しかし、フタを開けてみると、自慢の攻撃陣が振るわず、今一つ波に乗れないまま、シーズン終盤まで来てしまいました。ここに来て、チームを売却するのでは?という噂も流れており、風雲急を告げています。

 渦中のGMピエール・ドリオンは、元スカウトだった経歴もあってか、百戦錬磨な感じの人。今回のインタビューでも、自らのお眼鏡にかなったトレード新加入選手をベタ褒め。チーム買主候補の中に人気映画俳優も含まれていて、それについての質問もサラッとかわしています。

 この男の真意はどこにあるのでしょうか。

讃岐猫
讃岐猫

前回に引き続いて、GMさんを取り上げたにゃ。

チーム内外、いろんな方面に気を配んなきゃいけないから、

大変な仕事なんだと実感。

引用元:NHL.com「Senators growth more important than playoff berth this season, GM says」。

セネターズGMにいろいろ聞いてみました

 今シーズン、オタワ・セネターズがスタンレーカップのプレーオフに進出できなかったとしても、ピエール・ドリオンは文句を言わないでしょう。

ピエール・ドリオンについては、こちらの記事を参照のこと→

 「最初からプレーオフを狙えというのは無理な話だろう、私たちがどこにいるのか、どこに行くべきなのかがわかっていたからです」と、セネターズのゼネラルマネージャーは語りました。

 「もしプレーオフに進出できればボーナスだと思うが、このチームの成長が今年最も重要だった」。

 セネターズ(33-30-4)は3連敗で、ここ5戦4敗です。

 イースタン・カンファレンスからスタンレー・カップのプレーオフに進出できる2番目のワイルドカードでは、ニューヨーク・アイランダーズと8ポイント差ですが、フロリダ・パンサーズ、バッファロー・セイバーズ、ワシントン・キャピタルズをも飛び越える必要があります。

 3月16日(木曜日)、カナディアン・タイヤ・センター(セネターズの本拠地)で、彼らはコロラド・アバランチと対戦します(東部標準時午後7時=日本時間:3月17日・午前9時;TSN5、RDS2、ALT、ESPN+、SN NOW)。

この記事がNHL.comに掲載されたのが、3月16日。その日のアバランチ戦は5-4で敗戦。続く18日(土曜日)のアウェイ、メープルリーフス戦はシュート・アウト(PK戦形式)までもつれ込んだが、5-4で惜しくも敗戦。セネターズは現在5連敗中。

 ドリオンは、オーパームビーチ・リゾート&スパで開かれたNHLのゼネラルマネージャー会議からNHL.comに、セネターズの成長、NHLトレード・デッドラインでオタワが獲得したディフェンスマンのヤコブ・チクラン(ディフェンス、24歳)の影響、

 そして昨オフ・シーズンにフリーエージェント契約を結んだフォワードのクロード・ジルー(右ウィング、35歳)について話しました。彼はまた、新しいオーナーを見つけるプロセスが自分に影響するかどうか、

 そのオーナーが、買い手候補として噂されている俳優ライアン・レイノルズの可能性があるかどうか、についても語りました。

ライアン・レイノルズ=カナダ・バンクーバー出身の46歳。俳優・起業家。コメディやアクション映画を得意とし、マーベル・コミックのキャラクターをベースにしたヒーロー・アクション物『デッドプール』で日本でも名の知られた存在に。『名探偵ピカチュウ』でピカチュウの声を担当。

今のチームの順位について

チームは今どこにいるのか、そこはあなたが思っていた場所ですか?

 「だいたいね。明らかに、いくつかの損失を出している。(GKの)キャム・タルボット(35歳)がトレード期限の翌日に試合で怪我をするとは思わなかったよ。でもね、意味のある試合をしているんだよ。

 私たちのチームにとって最も良いことは、今年の若い将来性のある選手の成長であり、それは負傷しているジョシュ・ノリス(センター、23歳)を除いて、これら若い全ての選手たちに起こっていることです。

 プレーオフに進出しようとするこの一連の動きを通じて、彼らは成長しているのです。これは我々の得られる最高かつ最大の成長だ」とコメントしています。

讃岐猫
讃岐猫

NHLに限らず、北米四大スポーツのGMさんって、

「今のチームは成長の時期、順位は関係ない」とよく言うにゃ。

成長と勝負を分けられる勇気がすごい。

シーズンの節目

今シーズン終了後、セネターズがプレーオフに進出するかどうかにかかわらず、チームが過去を振り返った時、一貫して勝ち続けるチームになるべく、必要なことすべて学んだのはこの時だった、と言えると思いますか?

 「ええ、確かに。シーズンを通してゲームが盛り上がることは、みんなが知ってることさ。シーズンにはコーナー、節目があるよね。アメリカの感謝祭くらいまでという節目があるよね。クリスマスまで、そしてクリスマスからトレードのデッドラインまで。

 そして、その後(シーズン終了まで)、いくつかの意味のあるゲームをこなしていく。なんだか1年のうちで4つのクォーターがあるみたいな感じだね。少し一般化した分け方だが、その最後のクォーターに、自分がその中にいる時が一番難しいゲームなんだよ。

 ここ数年は(プレーオフ進出権争いに)参加していなかったし、誰も真剣に受け止めてくれなかったし、ただのんきにプレーしているだけだったね。

 今シーズン、試合が重要になってきてるし、あなたの言う通り、数年後に振り返る時、私達は多くの進歩を遂げ、プレーオフ進出権争いが何であるかを学んだ、と自分自身に問いかけるだろうと本当に思うよ。それはプレーオフに進出しても引き継がれるのさ」。

新加入選手について

これまでのところ、チクランは、チームにどんな感じでフィットしていますか?

 「すごいよ。あの移籍はとても嬉しい。オタワ出身の選手が来てくれたんだ。彼は一流のディフェンスマンさ。彼は誰も見ていないような小さなプレーをたくさんする。彼は守備面で素晴らしい。ステッキがすごい。

 彼は競い合う、スケート、シュート、パスでね。緊張感を持ってプレーしてくれているね。家族はオタワ出身で、彼の姉がそこに住んでいて、当然彼の祖父も住んでいる。我々のグループの一員になりたがっている、非常に意欲的な選手を獲得したんだ。

 そして彼の年齢層にはレベルの高い選手がいる。ブレイディ(トカチュク。左ウィング、23歳)、トーマス・シャボット(ディフェンス、26歳、副キャプテン)、ジョシュ、ドレイク(バサーソン。右ウィング、24歳)を見ると、みんな2、3歳の年齢差の中にいる。彼はそのグループになじんでいます。

 彼の人生において、あの選手達と同じステージにいるわけだから、氷の外でもお互いに共感し合えるんだ」。

讃岐猫
讃岐猫

コヨーテズ・ファンとしては、

チクラン、カムバーック!の心境なんだけどにゃ。

ディフェンスがボロボロなのよ。

新加入のベテラン選手も頑張ってます!

クロード・ジルーはその年齢層ではありませんが、好調なシーズンを送っており、大きな変化をもたらしているようです。ジルーについてはどうですか、そして、なぜ彼はセネターズにこれほどうまく溶け込んでいるのですか?

 「まあ、氷の内外で彼は信じられないほどだった。氷上で彼が届けてくれたものは、期待以上だと思う。彼はチームを気にかけてくれているし、勝ちたがっているんだ。彼はオタワでのサクセス・ストーリーの一部になりたがっているんだよ。

 彼が私達のチームに加わり、自分の力を発揮してくれてるのは、素晴らしいことさ。氷の外でも、彼は気にかけてくれてるんだ。彼は声を上げていると思うけど、全て前向きな意味あるものだ。それが(キャプテンである)ブレイディの領域だと知っているし、尊敬もしている。

 2人はお互いに尊敬し合っていると思うね。キャリアのこの段階で、まだ高いレベルで活躍し、氷上で貢献しているだけでなく、氷上以外でも貢献できている元キャプテンを獲得することは、私達にとって素晴らしいことでしかありません」。

セネターズ売却⁉︎

セネターズが売りに出されていることを誰もが知っており、NHLコミッショナーのゲイリー・ベットマンは数週間で手続きが完了する可能性があると述べています。チームの売却は仕事の進め方に影響しますか?

 「いえいえ、そんなことはないよ。決してそんなことはない。これからもそうさ。私はただ自分の仕事をこなすだけだよ。私はホッケーに関する面を担当していて、来年の計画が進行中なのははっきりしている。

 私達が何をしようとしているのか、新しいオーナー候補はみんな知っていると思うよ。彼らはチーム買収を考えている時、それらの計画を見ているはずだ。私はただ自分の仕事をしているだけさ」。

でも、その件について、友人や家族があなたに尋ねるんじゃないですか?

 「いやいや、真面目な話、友人や家族と話をすると、私たちが行ったトレードやチームの発展していく方向性、チームの調子が上がっていくことに、みんなはもっと興奮しているよ。みんなはライアン・レイノルズについて尋ねるさ、彼に会ったことある?ってね。でも、それくらいだよ」。

レイノルズに会ったことがありますか?

会ったことはある。彼はとても気さくだったよ。彼と休憩時間を過ごして、少し知り合うことができたのは良かったね」と述べました。

讃岐猫
讃岐猫

こりゃレイノルズに売るの確定だにゃ…。

そうじゃなかったら、最後まで知らぬ存ぜぬで通すでしょ。

まとめ

 ライアン・レイノルズ、正直、日本にいると、その人気にピンと来ないのですが、『デッドプール』は来年新作上映も決定していて、彼のライフワークになりそうな予感。

 つまり、マーベル・コミックという米国で絶対的人気のあるキャクターを味方に付けているわけで、彼にとって大きなアドバンテージです。

 それはともかく、若くて攻撃面に秀でた選手の多いセネターズ、まずは連敗を止めないと話になりません。記事中に出ていたライバル・チームはどこも強敵な上に、調子の波があまりないチームばかり。アップダウンの激しいセネターズにはやや重荷のような気がします…。

讃岐猫
讃岐猫

ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!

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