はじめに
このブログをスタートさせてから、ネットでいろんな選手の記事を読んで勉強しているのですが、さすがに人数多くて、全部覚える道のりは険しいです…。(いろんな意味で)「面白そうな選手」は何人かいるんですけどね。
その反面、NHL所属全32チームは覚えつつあります。しかも、NHLは最近新規参入チームがあって、増えているという景気の良さ(?)。昨シーズン(2021-22)、新規参入1年目だったのがシアトル・クラーケンでした。
パシフィック・ディビジョン8チーム中、最下位に終わり、プレイオフ進出への道のりは遠そうですが、進出に向けて、チーム全体が忍耐強いアプローチを取っているのは間違いありません。
でも、判官贔屓というか、そういうチームに頑張ってもらいたいのが人情。今季は一つでも上の順位に行ってもらいたいし、それだけの要因がチーム内にできつつあります。
今回の記事を読んでいただいて、「シアトル・クラーケン、面白そうなチームじゃん」って感じで、NHLに興味を持ってもらえれば幸いです。
引用元:NHL.com「State Your Case: Golden Knights or Kraken will win Stanley Cup first?」
NHLは人気低迷なんて言われてるけど、
チーム誘致の動きは活発なんだにゃ。
いい選手が入ってきてますよ!
シアトル・クラーケンの2021年NHLドラフトは大成功だったと言えるでしょう。指名全体総合2位でマッティ・ベニアーズ(ポジションはセンター)を獲得、19歳の彼は「クラーケンの将来を担う希望の星」です。
ベニアーズはハーバード大学でアイスホッケーをするはずだったのですが、アイビーリーグがCOVID-19のパンデミックのためにシーズンをキャンセルしたため、彼は2020年8月にミシガン州立大学に入学しました。
ミシガン・ウルヴァリンズで大覚醒し、ベニアーズはドラフト対象選手に。2位ってすごい順位なんですよ、皆さん!ウルヴァリンズに残留したい気もあったようですが、今年4月10日、クラーケンと正式契約締結。その2日後に早速デビューして、初アシストを記録しています(カルガリー・フレイムズ戦)。
4月16日、ニュージャージーデビルズ戦では初ゴール。昨シーズンの最終成績は10試合で3ゴールと9ポイントとなりました。
そして、今年のNHLドラフトでクラーケンは4位の指名権を行使して、シェーン・ライトを獲得しました(18歳、ポジションはセンター)。オンタリオ・ホッケーリーグのキングストン・フロンテナック在籍時、10代でキャプテンを務めるほどの実力者です。
ライトは1位指名の可能性もあったのですが、やや実力を疑問視されたりもして、最終的に4位指名。それでも、地元シアトルでは「パール・ジャムのヴォーカル、エディ・ヴェダーがカリフォルニアからシアトル市へ引っ越してきて以来の快挙」と言われるくらい盛り上がりました。
一足お先に入団したベニアーズはライトとプレーできることを楽しみにしており、この2人がトレーニング・キャンプを有意義なものにすればで、チームの中心選手のポジションに少しでも近づけるでしょう。※関連記事はこちら。
上記の2人は「これから」の選手ですが、即戦力として、コロラド・アバランチからアンドレ・ブラコフスキー(27歳、ポジションはレフト・ウィング)を獲得。ブラコフスキーはスタンレーカップで2回優勝経験があり、2018年にはキャピタルズ、2022年にはアバランチで優勝メンバーとなっています。
特に昨シーズンは、アバランチでキャリアハイの数字を残しており(80試合、22ゴール、39アシスト)、年齢を考えても、バリバリの主力として活躍してくれそうな選手。契約は5年間で2750万ドル(日本円で約40億円)、その期待の高さがうかがわれます。
意外と(失礼!)優勝経験者(他チームだけど…)が多い!
クラーケンには、ブラコフスキー以外にも、あの大きくてキラキラしたトロフィー=スタンレーカップ優勝経験者が多く在籍しています。
フォワードのヤニ・グルードは、2020年と2021年のタンパベイ・ライトニング連覇の中心メンバー。30歳の副キャプテンは、レフト・ウィングとセンターの両ポジションを得意としており、頼れる存在です。
ディフェンスマンのヴィンス・ダンは、2019年のセントルイス・ブルース優勝の中心メンバー。1対1に強く、スティックさばきの上手さには定評があります。
ブルース在籍時の2019年プレイオフでは20試合に出場、特に決勝ラウンド第3戦で顎を骨折しながら、第4戦に出場し勝利に繋がるポイントを挙げた「闘将」です(翌シーズン、フルフェイス・シールド着用を拒否)。
移籍後、クラーケンのホーム・アリーナ=クライメット・ブレッジ・アリーナ最初のゴールを決めたのも、ダンです。
ゴールテンダー(ゴールキーパー)のフィリップ・グラバウアー(ドイツ出身・30歳)は、2018年のワシントン・キャピタルズでの優勝経験者。
しかし、ここではプレイオフ途中で先発から外されるという苦い経験も…(その後、コロラド・アバランチへトレード)。
2020年と2021年、アバランチのプレーオフでは大活躍。特に2021年はフランチャイズ連勝記録6を打ち立て、チームにその名を残しています。
契約延長でアバランチともめたグラバウアーは、新チーム・クラーケンと6年・3540万ドルでサイン。2022年2月2日、ニューヨーク・アイランダーズを3-0で破った試合で、クラーケン史上初のシャットアウトを記録したゴールテンダーとなりました。
メンバーを見ると、それなりに揃ってるんだけどにゃ。
まだ、まとまってないのかにゃ。
過去に、リーグ加入1年目で決勝に進出したチームがあった!
ベガス・ゴールデンナイツは、リーグ加入1年目=NHL2017-18シーズンでスタンレーカップ決勝に到達しました。ワシントン・キャピタルズには1勝4敗と実力差を見せつけられたものの、そこはノリノリの街・ベガス、「スタンレーカップを勝ち取りたい!」という雰囲気に満ち満ちています。
ゴールデンナイツのオーナー、ジム・フォーリーは、現在イングランド・プレミアリーグのボーンマス、フランス・リーグアンのリヨン買収にも動苦というスポーツ好きの大実業家。ゴールデンナイツにも湯水のように金を注ぎ込み、スター選手を加入させています。
ゴールデンナイツの監督ブルース・キャシディは、6年間、ボストン・ブルーインズを率いて、全てプレイオフに導いた名将です。2019年にはスタンレー・カップ決勝に到達しています。
今のところ、クラーケンはそこまで派手な動きを見せておらず、むしろ、チームに確実に利益をもたらす、堅実な選手をチョイスしているように見えます。監督2年目を迎えるデイブ・ハクストルは長くNCAAで監督を務め、若手育成に定評がある人物。若いチームであるクラーケンの土台作りが期待されています。
まとめ
過去の優勝チームでの経験が、できたてホヤホヤの若いチームを支援し、頂点に到達するために何が必要かを伝えてくれるのは、古今東西、どんなスポーツでも同じだと思います。
NHLのシーズンはレースではなくマラソンなので、長丁場のレギュラー・シーズンをタフに勝ち抜き、スタンレーカップに出場して勝てる・動ける選手を作らなければなりません。
上記のマティ・ベニアーズやシェーン・ライトなどの前途有望選手は、早ければ今シーズンからチームに足跡を残し始めると言われています。数年かかるかもしれませんが、ゆっくりと安定した成長曲線を描いていけば、クラーケンがスタンレーカップを目指すプレイオフへ進出するのは、そんなに遠い目標ではなさそうです。
新加入のブラコフスキーが、
どこまでチームに馴染めるか、
これが一つのポイントだにゃ。
ここまで読んでくれて、
サンキュー、じゃあね。