CHLとNCAAで選手が自由に選ぶ成長ルートとNHLへの道

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はじめに

 大学ホッケーの世界が大きく変わろうとしています🏒✨

 ルール改正やCHL選手の受け入れ解禁により、有望な若手選手は高校卒業後も自由に進路を選べる時代に。NCAAとCHL、どちらの道を選ぶかでキャリアが左右される今、選手たちは「両方の世界」の経験を活かしつつ、自分に合った最適な成長ルートを模索しています。

参照記事:WFMJ.com1NCAA rule change leads to mass redistribution of talent between CHL and college hockey

大学ホッケーに起きた大きな変化🏒

 ケイル・マカーは、UMass2を経てNHLのコロラド・アバランチに加わってから、まだ5年しか経っていません。しかしその間に、大学ホッケーの世界はすっかり姿を変えてしまいました。彼自身も「今では別世界のようだ」と驚きを隠しません。

 その背景には、大きなルール変更や制度の導入があります。ネーム・イメージ・ライクネス(NIL)3による収入制度導入が始まり、さらに昨年11月、NCAAはこれまで禁止していたカナディアン・ホッケー・リーグ(CHL)4の選手の受け入れを解除しました。

 大きな変革が続く中で、その結果、このオフシーズンにディビジョンIプログラム5にコミットした(ディビジョンIの大学へ進学した)選手の数に、マカーは圧倒されてしまいました。

 その流れの頂点にあるのは、2026年NHLドラフト全体1位候補とされるギャビン・マッケナがペンシルベニア州立大学を選んだニュースでした。

ギャビン・マッケナについては、こちらをどうぞ。

 マカーは「すごい世界だよ。もう自分はそこから抜け出せてよかったと思う」と語り、「まるでカオスだね」と表現しています。

 マカーのようなカナダ人選手にとって、アメリカに渡る道は珍しくありません。彼自身も、かつて故郷カルガリーからアメリカに渡り、マサチューセッツ大学ミニッツメンで2年間プレーしました。そして2019年には大学ホッケーのMVPに選ばれ、今ではNHLで2度のノリス賞を受賞するトップディフェンスマンとなっています。

今も充分若いんだけど、さらに若いマカー、大学時代の映像です。

ルール変更がもたらす新しい選択肢✨

 大きく変わったのは、選手が進路を選ぶタイミングです。これまでは16歳になる前に6「CHLに進むか、それともUSHLやカナディアン・ジュニアA7を経て大学進学を目指すか」を早くから決断しなければなりませんでした。

 しかし現在では、それを決めなくてもよくなったのです。高校卒業後にアメリカの大学に進むかどうかを決める前に、自由にCHLでプレーすることができるようになっています。この変化によって、選手の選択肢は大幅に広がり、進路の柔軟性が高まりました。

 変わったのはルールであり、それによってCHLとNCAAの関係性に大きな転換が訪れているが、その全貌はまだ完全には見えていません。

 ワシントン・キャピタルズのアシスタントGM、ロス・マホーニーも「その答えが分かればいいんだけどね。今後3〜4年のうちに状況は落ち着くだろう」と語っています。

パラダイムシフトが到来🚨

 CHLから大学ホッケーへの流入が進むことで、そのレベルは一段と引き上げられると予想されています。

 エアフォース8で29年目のシーズンを迎えるフランク・セラトーレ9監督は「我々はいま、大学ホッケー史上かつてないほどの大転換を目撃している。これはとてつもなく大きい出来事だ」と強調しました。

 彼によれば、ディビジョンIの選手たちはこれまで「特別なクラブ」の一員のような存在でしたが、今後はそのクラブに入れる選手がさらに限られていくとのことです。

 また、CHLからの選手流入によってチームの層が厚くなり、これまで第3、第4ラインを担っていた選手たちが入れ替わっていくと予測しています。「多くのチームのロースターは、昨年とはまったく違う顔ぶれになるだろう。今年の第4ラインは、昨年の第2ラインと同じかそれ以上の力を持つ、と感じている監督も多いようだ」。

 その勢いはとどまることを知りません。College Hockey Insider10の報告によれば、このシーズン以降、約325人のCHL選手がアメリカの大学にコミットしていると言われています。

 一方で、オンタリオ、ウエスタン、ケベック・マリタイムの各リーグを含む61のCHLチームは、急増するUSHLやジュニアAの有望株という新たな人材プールを活用し、ロースターを補うことができるようになりました。これは北米全体での大規模な人材再分配現象となっています。

NCAAベスト5を挙げた映像。ボストンやミシガンもええけど、アリゾナ州立大学サンデビルズを応援したってや!

NCAA vs. CHL🔥

 この大きな変化は、「将来的にNCAAがCHLを追い抜き、NHLへの主要な人材供給源になるのではないか」という議論を呼び起こしています。

 ホッケーイースト・カンファレンス11のコミッショナー、スティーブ・メトカーフ12は「今や大学ホッケーの方が優位に立っている」と自信を見せます。彼によれば、現在NHL選手の約3分の1が大学出身ですが、「その割合はすぐに3分の2になる」と予測しています。そして「この流れに異論を唱える人は、これまで一人も見つけられていない」とも語りました。

 実際、この傾向は昨秋のルール変更以前から始まっていました。過去5年のドラフト全体1位指名のうち、サンノゼのマックリン・セレブリーニとバッファローのオーウェン・パワーは、どちらもカナダ人でありながらUSHLを経て大学進学を選び、その後ドラフト1位になったのです。

 過去には2000年のリック・ディピエトロ13と1986年のジョー・マーフィー14しか大学出身で1位指名を受けた選手はいなかったことを考えると、大きな変化といえます。

 一方で、オンタリオ・ホッケーリーグのコミッショナー、ブライアン・クロフォード15は懐疑的な立場です。18歳の若い選手が、20歳以上の選手たちと同じ舞台で戦えるのかどうか疑問を投げかけています。

 ただし彼も、「特別な才能を持つ選手は別だ。ギャビン・マッケナのような選手なら、どこでプレーしても成功するだろう」と認めています。

 そのうえで、「だが次に問題になるのは、次の層の選手たちだ。彼らにとって大学進学という道が最適なのかどうかは、今後数シーズンの事例を見ていく必要があるだろう」と付け加えました。

 クロフォードはまた、メトカーフが示した「大学出身者がNHLの3分の2を占める」という予測にも異を唱えています。それは言葉の捉え方の問題にすぎず、最終的にはCHLとNCAAが功績を分かち合うことになるだろう、と示唆しました。

 「すべての関係者の間で、最終的には調和のとれた関係が築かれていくはずだ」と彼は語っています。

 CHLが示したデータによれば、今シーズンNCAAに進学を決めた約150人のうち、87%が20歳の“オーバーエイジ・シーズン”を飛ばす16か、すでにその資格を終えていました17。また、今シーズン以降に大学進学を決めた選手全体の75%が同じカテゴリーに属しています。

 一方でCHL側は、USHLやジュニアAから新たに約250人の選手がCHLチームに加わると発表しました。

讃岐猫
讃岐猫

両方の世界の良さを享受🌟

 理想的には、有望な若手選手が「両方の世界のいいところ」を経験できることです。つまり、最初の2〜3年はCHLやUSHLで同世代と競い、その後に大学でさらに成長を目指すかどうかを決めることができるのです。

 この制度はNHLにもメリットがあります。ニュージャージー・デビルズのGM、トム・フィッツジェラルド18によれば、スカウト陣は選手の評価により多くの時間を割けるようになりました。

 フィッツジェラルドは例としてフォワードのコール・ブラウンを挙げています。20歳のブラウンは、2023年ドラフト6巡目で指名され、OHLで4年間プレーした後にノートルダム大学19への進学を決めました。

 フィッツジェラルドは「正直に言えば、我々は彼と契約していなかっただろう。単なる数字になっていたかもしれない」と話し、「でも今なら2年後にチャンスを掴める可能性がある」と述べています。

 同じことは、マーカス・カーシーにも当てはまるかもしれません。19歳の彼はドラフトで指名されませんでしたが、QMJHLシャーロタウン20で4シーズン目を選び、来年からノースイースタン大学21でプレーする予定です。カーシーは「キャプテンとして、不本意なシーズンの後にシャーロタウンを去りたいとは感じなかった」と語っています。

まとめ

 CHLとNCAAの垣根が低くなり、選手の成長ルートはこれまで以上に多様化しています✨

 将来のNHLスターも、まずはCHLやUSHLで経験を積み、その後大学でさらに力を伸ばすことが可能に。自由度が増した今、選手一人ひとりの個性や才能を最大限に引き出す時代が到来しています。

讃岐猫
讃岐猫

【註釈】

  1. オハイオ州ヤングスタウンを拠点とするローカルニュースサイトで、同地域で唯一の家族経営のテレビ局「21 WFMJ」の公式ウェブサイト。1953年にテレビ放送を開始し、1954年には現在のチャンネル21に移行した。

     以来、NBC系列のテレビ局として、地域のニュース、天気、スポーツ情報を提供し続けている。また、2010年にはナイルズのイーストウッドモール内にサテライトスタジオを開設し、トランブル郡のニュース取材を強化。WFMJは、地域密着型の報道を行い、地元住民にとって重要な情報源となっている。
    ↩︎
  2. 
マサチューセッツ大学のこと。アメリカ・マサチューセッツ州アマーストに位置する州立大学で、アイスホッケー部門では「Minutemen(ミニットメン)」という男子チームが知られている。

     このチームは、NCAAディビジョンIの「Hockey East」カンファレンスに所属し、1993年に開館した「Mullins Center」をホームアリーナとして使用している。このアリーナは、収容人数8,387人を誇り、チームの成長とともに重要な役割を果たしてきた。

     UMassのアイスホッケー部は、長い歴史を持ちながらも、近年急速に成績を向上させている。特に注目すべきは、2019年にチームをNCAAディビジョンIナショナルチャンピオンシップに導いたこと。この成功は、同年にチームのディフェンスマンであるケイル・マカーが「Hobey Baker Award」を受賞したことと密接に関連している。

     マカーは、UMassでの2年間のプレーを経て、2019年のNHLドラフトでコロラド・アバランチから1巡目全体4位で指名された。その後、NHLでの活躍を通じて、UMassアイスホッケー部の名声をさらに高めた。現在では、UMassはNCAAディビジョンIアイスホッケーの強豪校の一つとして広く認識されている。 ↩︎
  3. 大学スポーツにおける学生アスリートが自身の名前、画像、肖像を商業目的で利用する権利を指す。これまでNCAA(全米大学体育協会)は学生アスリートがこれらの権利を商業利用することを禁止していたが、2021年7月1日から新たなポリシーが導入され、学生アスリートはスポンサー契約やソーシャルメディアでの収益化などを通じて収入を得ることが可能となった。

     NILの導入により、学生アスリートは自身のブランド価値を活用して収入を得ることができるようになり、大学スポーツの商業化が進展。例えば、LSU(ルイジアナ州立大学)の体操選手であるリヴィー・ダンヌは、NIL導入前からすでに多くのフォロワーを持ち、NIL導入後には複数のブランドと契約を結び、高額な収入を得ている。

     NILの導入は、学生アスリートにとっては新たな収入源を提供する一方で、大学スポーツ全体の構造にも影響を与えている。特に、NILによる収益化が進む中で、大学間での競争が激化し、選手の移籍や契約条件の交渉など、新たな課題も浮上している。
    ↩︎
  4. カナダの主要なジュニアアイスホッケーリーグであるWHL、OHL、QMJHLの総称。16歳から20歳の選手を育成し、プロを目指すための主要なステップアップリーグとして機能しており、多くのNHL選手を輩出している。各リーグの優勝チームと開催地チームが戦うメモリアル・カップは、CHLの年間チャンピオンを決める最高峰の大会。
    ↩︎
  5. NCAAが定める大学スポーツの最高峰であるディビジョンIに所属する、大学のスポーツチームを指す。アイスホッケーにおいては、男子チームが63校、女子チームが45校がディビジョンIに所属しており、全米各地で競技が行われている。

     これらの大学は、学業とスポーツの両立を重視しつつ、競技レベルの向上を目指す。例えば、ミシガン大学やノースダコタ大学、デンバー大学などは、過去にNCAAアイスホッケー選手権で優勝経験があり、名門校として知られている。

     ディビジョンIの大学は、学業面でも高い評価を受けており、NCAAが定める学業基準をクリアすることが求められる。これにより、学生アスリートは学業とスポーツの両立を図りながら、将来のキャリアに向けて準備を進めることができる。
    ↩︎
  6. 早くから決断しなければならなかったのは、NCAAがCHLをプロリーグと見なしていたため。CHLでプレーするとNCAAの大学ホッケーに進む資格を失うとされていた。

     この制約により、若い選手たちは進路選択を早期に行わざるを得えなかった。例えば、16歳でCHLに進むと、大学進学の道が閉ざされる可能性があり、逆に、USHLやカナディアン・ジュニアAでプレーすることで大学進学の道を確保する選択をする必要があった。

     しかし、2024年11月にNCAAがこの方針を変更し、CHLでのプレーが大学ホッケーの資格を失う理由とならないと決定。これにより、選手たちは16歳以前に進路を決定する必要がなくなり、より柔軟な選択が可能となったのである。
    ↩︎
  7. 「USHL(アメリカ合衆国ホッケーリーグ)」は、アメリカで唯一のTierI(最高レベル)のジュニアホッケーリーグで、16歳から20歳の選手が所属。全米各地に16チームがあり、NCAAディビジョンIやNHLへの進路を目指す選手たちが集まっている。

     このリーグは、選手の発展を重視し、プロ契約を結ばずに大学進学の道を確保できるため、進路選択の幅を広げる重要な役割を果たしている。

     一方、「カナディアン・ジュニアA(Canadian Junior A)」は、カナダのジュニアホッケーリーグの総称で、9つのリーグが加盟。これらのリーグは、選手の発展を目的とし、NCAAやNHLへのステップアップを支援している。特に「セントニール・カップ(Centennial Cup)」は、カナダのジュニアAリーグの全国大会であり、リーグチャンピオンが競い合う場として注目されている。
    ↩︎
  8. アメリカ空軍士官学校(United States Air Force Academy)のスポーツチームで、「Falcons(ファルコンズ)」という愛称で呼ばれる大学のアイスホッケーチームを指す。

     このホッケープログラムはNCAAディビジョンIに属し、「Atlantic Hockey」カンファレンスでプレー。ヘッドコーチのフランク・セラトーレは、就任から29シーズン目を迎えるベテランで、エアフォースでの成績は、同学校で472勝457敗102分と拮抗した記録となっている。

     彼の下でチームは複数のカンファレンストーナメント優勝やNCAA出場を果たし、全国レベルでの競争力を高めてきている。
    ↩︎
  9. アメリカ出身のベテラン・アイスホッケー監督で、1957年8月24日生まれ。もともとは選手としてゴールテンダーを務め、セントポール・バルカンズやウェスタン・ミシガン、ベンジー州立大学などでプレーした後、1980年代初頭から指導者に転身。

     1997年からはアメリカ空軍士官学校(Air Force Academy)の男子ホッケーチーム「ファルコンズ」のヘッドコーチを務めており、就任以来、複数のカンファレンス優勝やNCAAトーナメント出場を果たすなど、強豪校への転換を牽引してきた。

     2025年時点で空軍アカデミーでの通算成績は472勝457敗102分、大学監督としての通算成績は521勝549敗111分となっており、NCAAディビジョンIのホッケー界で500勝を達成した数少ない監督の一人。

     さらに、2025年3月には2026–27シーズンまでの2年契約延長が発表され、変化の大きい大学ホッケー界でもリーダーとして継続して舵を取る意向が明らかになっている。
    ↩︎
  10. 大学アイスホッケーを専門に扱うニュース・分析メディアで、特にアメリカのNCAAホッケー界の最新動向や選手・チーム情報を深掘りする記事を提供しています。

     創設者および筆頭ライターはマイク・マクマホン(Mike McMahon)で、彼は大学ホッケーを長年取材してきたベテラン記者です。

     このメディアは、ニュース記事だけでなく、ポッドキャストも運営しており、大学ホッケー界の関係者をゲストに迎え、制度改変や選手の移籍、戦略など、内部事情に踏み込んだトピックスを語る場も提供しています。
    ↩︎
  11. アメリカ・ニューイングランド地方を拠点とする大学アイスホッケーのディビジョンIリーグで、男子11校と女子10校が所属。1984年に創設され、NCAAのアイスホッケー専用カンファレンスとして運営されている。

     このカンファレンスはテレビ露出やメディア契約を拡大し、NESNやESPNとの放送提携を結ぶなど、競技の可視化を強化してきた。
    ↩︎
  12. 2020年に第5代のHockey Eastコミッショナーとして就任し、以前はニューハンプシャー大学でスポーツ管理を20年以上担当していた。コミッショナー就任後はリーグのメディア戦略を推進し、選手経験を重視した運営方針を打ち出している。

     また、NCAAの男子アイスホッケー委員会の委員、およびその委員長も務めた経歴を持ち、大学ホッケー界で強い発言力を持つ存在。
    ↩︎
  13. 1981年、アメリカ出身の元プロアイスホッケーのゴールテンダーで、ニューヨーク・アイランダースから2000年のドラフトで史上2人目(またアメリカ人としては初)の全体1位指名を受けて、プロ入り。大学時代はボストン大学でプレーし、NCAAホッケーの強豪リーグ「Hockey East」で新人王にも選ばれるなど注目を集めた。

     プロキャリアにおいて、2006年には15年・6,750万ドルという巨額契約を交わしたが、2008年ごろから故障が相次ぎ、試合出場が制限されるようになる。最終的に2013年にアイランダースと契約を解消され、現役を引退。

     引退後はスポーツ・放送界に進み、ESPNでNHL解説者を務めるほか、ニューヨークでラジオ番組の共同ホストも務めている。
    ↩︎
  14. 1967年10月16日、カナダ出身の元プロアイスホッケー選手で、1986年のNHLドラフトで最高位(全体1位)指名を受けた右ウィング。大学アイスホッケー時代にはミシガン州立大学(Michigan State)でプレーし、同校をNCAAディビジョンIチャンピオンに導くなどの実績を残した。

     プロ入り後はデトロイト・レッドウィングスに所属したのち、エドモントン・オイラーズへ移籍し、1990年にはスタンレーカップ制覇に貢献。さらにキャリア後半には、シカゴ・ブラックホークス、セントルイス・ブルース、サンノゼ・シャークス、ボストン・ブルーインズ、ワシントン・キャピタルズなど複数のチームでプレーし、NHLで合計899試合に出場。

     また、彼はプロリーグだけでなく、マイナーリーグ(AHL)でのCalder Cup制覇経験も持ち、アマチュアとプロ両方で優勝を経験した希少な選手。
    ↩︎
  15. 2024年8月6日付けでデイヴィッド・ブランチの後任として、OHLの第10代コミッショナーに就任。もともとカナダのプロフットボール(CFL=Canadian Football League)・トロント・アルゴノーツのランニングバック選手として活躍し、2005年から2011年まで112試合出場というキャリアを持っている。

     引退後はスポーツ行政に転じ、ゴルフカナダ(Golf Canada)での幹部経験などを経て、OHLのトップに招かれることになった。

     クロフォードの就任は、長年にわたってリーグを率いてきたブランチ時代からの大きな転換点と見られており、彼の経験とネットワークがどのようにリーグの未来に影響を与えるかに注目が集まっている。
    ↩︎
  16. 大学進学を決めた選手の多くは、年齢制限(だいたい20歳)や資格条件の都合で、従来ならCHLでプレーできずに“オーバーエイジ・シーズン”を迎えるはずだったが、それを飛ばして直接大学に進む選手が非常に多くなっているということ。
    ↩︎
  17. CHL選手が「オーバーエイジ・シーズン(通常20歳になるまでプレーできる追加の年)」を経ずに、あるいはそれを経て年齢制限を迎えたことで、CHLに残る権利/所属できる期間が終了していた、という意味合い。

     CHLには「オーバーエイジ」枠の制限があり、各チームごとに20歳選手(オーバーエイジ選手)を一定数までしか登録できないルール。そのため、選手が20歳を迎えると「年齢による上限(age-out)」に達し、ジュニアリーグとしての所属資格を失うことになる。

     つまり「その資格を終えていた」とは、選手が年齢制限に達してCHLでプレーできる権利を使い切っており、もはやオーバーエイジ・シーズンを後から迎える余地がない状態を指す。それらの選手が残る選択肢として、CHLよりも大学(NCAA)に進むルートを選んだ、という流れ。
    ↩︎
  18. 1968年生まれ、元NHL選手で現在ニュージャージー・デビルズの社長兼ゼネラルマネージャー。現役時代は複数チームで17シーズンプレーした経験を持ち、引退後はピッツバーグ・ペンギンズでスタッフやGM補佐を歴任。

     その後デビルズに移り、2020年に正式GM、2024年には社長兼GMに就任。若手選手育成やチーム再建に注力しており、豊富な経験と人脈を活かしてチーム強化を進めている。
    ↩︎
  19. University of Notre Dameは、インディアナ州ノートルダムに位置する私立のカトリック系大学で、1912年にアイスホッケー部門が創設された。1968年からはNCAAディビジョンIに所属し、1971年にはウェスタン・カレッジ・ホッケー・アソシエーション(WCHA)に加盟。その後、1981年にセントラル・カレッジ・ホッケー・アソシエーション(CCHA)に移行し、2017年からはホッケー・イースト・カンファレンスに参加している。

     ホームアリーナは「コンプトン・ファミリー・アイス・アリーナ」で、収容人数は5,000人。チームは「ファイティング・アイリッシュ(Fighting Irish)」として知られ、大学の公式サイトやSNSで最新情報や試合結果を確認できる。

     ノートルダム大学のアイスホッケー部門は、NHL選手を輩出するなど実績を持っている。近年では、2024年の「フレンドシップ・フォー」トーナメントで準優勝を果たした。
    ↩︎
  20. シャーロットタウン・アイランダーズ(Charlottetown Islanders)は、カナダのプリンスエドワードアイランド州シャーロットタウンを拠点とするジュニアアイスホッケーチームで、ケベック・マリタイムズ・ジュニア・ホッケーリーグ(QMJHL)に所属。

     1999年にモントリオールで「モントリオール・ロケット」として創設され、2003年にプリンスエドワードアイランド州シャーロットタウンに移転し、「P.E.I. ロケット」として活動開始。2013年からは「シャーロットタウン・アイランダーズ」として新たなスタートを切った。

     ホームゲームはイーストリンク・センター(Eastlink Centre)で行われ、チームのカラーはブラック、ハーベストゴールド、ホワイト。現在のヘッドコーチおよびゼネラルマネージャーはジム・ヒルトン。

     アイランダーズは、2014–15シーズンに初めてプレーオフのセカンドラウンド進出を果たし、2016–17シーズンにはフランチャイズ史上初のカンファレンスファイナル進出を達成。また、2021–22シーズンには初のプレジデントカップファイナル進出を果たした。
    ↩︎
  21. Northeastern Universityの男子アイスホッケーチームは、ボストンを拠点とするNCAAディビジョンIの強豪校で、Hockey Eastカンファレンスに所属。長い歴史を持ち、NCAAトーナメントやBeanpotトーナメントでの優勝実績も豊富。多くのNHL選手を輩出しており、USHLやBCHL出身の若手選手も在籍し、今後のNHLドラフト候補として注目されている。 ↩︎
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