ロサンゼルス・キングスの新ロゴ、90年代からインスピレーション!?

アイスホッケー名選手

はじめに

 いよいよ23-24シーズンの大詰めです!スタンレーカップ決勝・第7戦が、日本時間で6月25日(火曜)・午前9時にフェイスオフ!3連敗からの3連勝で勢いに乗るエドモントン・オイラーズか、好調時を思い出して、フロリダ・パンサーズが最後の踏ん張りを見せるのか。

 NHLファンのお楽しみはカップ決勝戦に留まりません。3日後に運命のドラフトが控えています。このドラフトの日、10月開幕の来シーズンに向けて、各チームは新ジャージ等の発表を恒例としています。今回取り上げるロスアンゼルス・キングスもその一つです。

 キングスはひと足先にチーム・ロゴ等を発表し、ドラフト当日に新ジャージをお披露目予定のようです。この時期、ドラフトもあれば、契約交渉やトレード(7月1日移籍市場解禁)もありますし、ロゴ等も考えているわけですから、チーム・スタッフは結構忙しいのです。

讃岐猫
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引用元:Yahoo! Sports.com「Los Angeles Kings reveal new logo design inspired by Wayne Gretzky era

レジェンドがロゴ変更に影響?

 ロサンゼルス・キングスは6月20日・木曜日に新しいロゴを発表し、ノスタルジアにインスパイアされたデザインをファンに初公開しました。

 このロゴは、90年代にキングスが着用していたクラシックなロゴを少しアップデートしたものです。

 正式には「シェブロン1」ロゴと呼ばれるこのバージョンのロゴは、1988年から1996年までロサンゼルスでプレーした、キングスの偉大なるウェイン・グレツキーに2最も関連しています。

今回のロゴ変更がよく分かる映像です。

 キングスによると、このデザインは、過去の90年代のクラウンから、NHLに初めてエクスパンション・チームとして加わった1967年に使用されたクラウン・デザインに変更されていて、異なるクラウンが特徴となっています。

 その他、側面の角度や「Los Angeles」に使用されるフォントなど、細部が若干更新されています。

 キングスはまた、1967年から1988年まで、チームが最初に使用した紫と黄色とは対照的に、黒-灰色-白のカラー・パレットにこだわることを選択しました。

 2つの別パターンのキングスのロゴには、オリジナルのキングス・ロゴ(1967年)にあった、下へ伸びた「K」に敬意を表し3、「キックK」も描かれています。

これも分かりやすい映像です。

市場調査してみたら、レジェンドは今も大人気!

 キングスの最高執行責任者(COO=Chief Operating Officer)であるケリー・チーズマンは、LAキングス・インサイダー4に、数年前、キングスが2019年と2020年にスローバック・ジャージ(先祖返りした、懐かしいジャージ)を着たことにより、

90年代に使われていたロゴを刷新するというアイデアが生まれたと語りました。

 「久しぶりに氷の上で着用する予定だった、90年代の我々の伝統とも言うべきジャージを公表し、そして本当にクールなビデオを発表したんだ。

 そのジャージの復活は、ファンの間で大評判となった」とチーズマンは言い、COVIDが彼らの計画のいくつかを一時停止させたと付け加えました。「我々は、そのブランドとジャージの人気、そしてその需要を目の当たりにしたんだよ」。

 チームがマーチャンダイジング(商品化計画)のために方向性を変えたのは、ファンと選手の両方がグレツキー時代のジャージ・スタイルに大変興味を持っていることに気づいたからだ、とチーズマンは述べています。

 「ファンが(あの時代のジャージについて)語り、選手が語り、こうして旅が始まったのさ。新しい外観がどのようなものになるかを見ながら、我々はリフレッシュの探求を行ったんだ」と彼は言いました。

 ロゴは現在公開されていますが、キングスは来シーズンのジャージに関する追加情報を提供していません。各チームは通常、来週末に行われるNHLドラフトの前に新しいデザインのジャージを発表するものです。

讃岐猫
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引用元:Yardbarker.com「Kings unveil new logo, bringing modern twist to ’90s look

チーム・スローガンや新ジャージも発表?

 ロサンゼルス・キングスは木曜日に新しいロゴを正式に発表し、新旧のデザイン要素を融合したブランドの進化を披露しました。新しいロゴは、ウェイン・グレツキーがクラブへトレードされた90年代当時、クラブで着用していたユニフォームに5似ています。

 「過去。現在。未来。永遠に」とキングスはソーシャル・メディアの投稿にキャプションを添え、変更を発表しました。

 「チームの新しいメイン・マークには、クラブの90年代から続く核となる要素と、1967年のチーム創設時からのオリジナルの王冠が含まれています」とキングスの広報アカウントはXで共有しています。

 「さらに、クラブは新しいワードマーク、ブランドフォント、新しいカラーパレットを導入し、来週発表されるクラブの新しいジャージは「エンハンスド・シルバー(かなり強めの銀色?)」を採用し、それ特徴としたものになる予定です」。

問題児、ワシントンへ強制トレード?

 キングスはセンターのピエール=リュック・デュボア(25歳、センター。この年齢で既に4チーム目)をワシントン・キャピタルズにトレードし、ゴールキーパーのダーシー・クンパー(34歳)を獲得したため、ここ数日は忙しい日々が続いていました。

 「(キングスにとって)時間は極めて重要だった」とデイリー・フェイスオフ6の記者であるフランク・ヴァッリは、トレードについて報じています。

 「デュボアは、7月1日になったら、完全な”移籍禁止”条項が適用され、完全に自分の手で自分の将来を7コントロールすることができるようになるからね(その前に、チームとしてはトレードに出したかった)」。

 デュボアはウィニペグ・ジェッツとのトレードでキングスに獲得され、最初のシーズン(23-24)は苦戦しましたが、トレード後すぐに8年・6800万ドル(約108億6千万円)の契約を結び、1シーズンあたり850万ドル(約13億6千万円)が支払うことになっていました。

 デュボアはキングスで82試合に出場し、16ゴール、24アシスト、合計40ポイントを記録していますが、これはジェッツで2021-22シーズンと2022-23シーズンに記録した2年連続60ポイントからは大幅に後退しました。

まとめ

 心機一転、出直しを図ろうとしているチームにとって、かつて「モントリオールに行きたい!」と駄々をこねた問題児はいらないとばかり、キングスはさっさとトレードに出してしまったようです。しかし、わずか1シーズンで手放すとは思いませんでした。

 おそらくデュボアのサラリーの何割かをキングスが支払うのでしょうが、もしそうなら、サラリーキャップの無駄遣いのような気もします。肉を切らして骨を断つ、少々の出血を厭わず、むしろ厄介払いを優先させたということは、よっぽどチームが持て余したのでしょう。

 シーズン途中に監督交代がありながら、どうにかプレーオフ進出で面目を保ったキングス。新しいチームロゴ=看板を取り換え、次はドラフトで隠れた逸材を一本釣り!(ホームがカリフォリニアだけに^^;)と行きたいところです。

讃岐猫
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【註釈】

  1. 軍服の腕部に着けられる階級章の一種で、山型図形を一つあるいは複数重ねて使用したもの。
    ↩︎
  2. グレツキーは88-89シーズンから8シーズン在籍。前所属のエドモントン・オイラーズ時代と比べると、故障に悩まされ、在籍時後半はパッとしない成績であったのは残念。

     彼の移籍により、あまりアイスホッケーに関心のない地域と言われたカリフォルニアの地に人気をもたらし、サンノゼ・シャークスとマイティ・ダックス・オブ・アナハイムの創設に一役買ったとされている。
    ↩︎
  3. リンク先にある歴代ロゴ・デザインのサイトを見ると、1967年のオリジナル・ロゴで「K」の下部が、人間の脚のように伸びているのが分かる。

     それが「キックK」の由来であり、現在使用されているものと見比べれば、その違いがより明確になる。
    ↩︎
  4. LAキングスの日々の活動を詳細に伝えるコンテンツを、ファンに直接届けるために作られたサイト。今回の記事と関連するのはこちら→
    ↩︎
  5. ユニの歴史を見るなら、このサイトが最適→
    ↩︎
  6. NHLのスターティング・ゴーリー、ライン・コンビネーションの解説など、ユニークな内容で評判の情報サイト。ニュース、オピニオン、社説等も掲載。
    ↩︎
  7. デュボアは非常にわがままな選手と言われており、ジェッツ時代の2022年6月末、デュボアはジェッツと新たな長期契約を結ぼうとせず、2024年にフリーエージェントになるつもりだと報じられた。

     デュボアの意中のチームはモントリオール・カナディアンズである、という報道が出回り始め、代理人のパット・ブリッソンもそれを堂々と報道陣の前で認めた。

     7月、デュボアがカナディアンズへのトレードを強要し、トレードはドラフト会場で成立すると信じこみ、何とモントリオールで行われた2022年のNHLドラフトに自ら出席するくらいだった。 ↩︎
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