はじめに
ここ数日、仕事が忙しかったり、その影響もあってか、寝不足がたたったりして、ブログ更新が滞り気味です。NHL.TVを見る時間も、なかなか取れない状況です。ネタはどんどん沸いて出てきているのに、身体が追いつかない…。
とはいえ、無理しても仕方ないので、できる範囲でボチボチと更新していきます。
さて、前回に引き続き、セントルイス・ブルースGMであるダグ・アームストロングの、「チーム運営哲学(後編)」をお届けします。前回はアームストロングの「選手獲得術」について触れましたが、今回は「ヘッドコーチ操縦術」です。
チームが不調になれば、古今東西、ヘッドコーチの首のすげ替えが行われがちですが、アームストロングはちょっと違う考えを持っているようです。
前回同様、アームストロングの粘り強さが
よく分かる記事になってるにゃ!
引用元:ESPN.com「Why patience may be the best course for the up-and-down Blues」。
独特のチーム再建術
ジョーダン・キロウ(センター)は24歳、ロバート・トーマス(センター)は23歳です。二人とも来季から812.5万ドル(日本円で約11億円)のサラリー・キャップで延長契約しています。
「このような(選手獲得の)積み重ねがあるからこそ、若手選手とベテラン勢をまとめることができ、トップチームとしてプッシュできるのです」とアームストロングは言いました。
「そのため、私たちの再建方法が、他チームと同じものになるとは思いません。この2人だけを見れば、最下位を定位置にしているようなチームに在籍させておくには、本当に惜しい選手たちです」と語りました。
前回の記事と合わせて読むと、
金のかかるスター選手ばかり獲ってこなくても、
チームはできる!ってことだにゃ。
今まで以上に、各チームの戦力が拮抗
「それまで調子良かったチームが悪くなっていく速さ以上に、再建中のチームは早く良くなっていくものです」とアームストロングは言いました。「つまり、みんながチームを中心に考え、そこに集まってくるからです」。
(各チームの)プレースタイルも変化し、相手チームにとって、さらに予測不可能なチームになりました。「ほとんどのチームにとって、ディフェンスが二の次になってしまっているから、今では安全な得点のリードというものはありません」と彼は言いました。
「彼らは攻撃的なプレーをします。得点すれば攻撃は素晴らしいが、得点しなければ相手チームの攻撃を生み出してしまいます。ホッケーのスタイルとしては面白いのですが、日によって、またチームによって、いくらか差が出てきてしまうのです」。
そして、それ(攻撃重視)はまた混戦と言うべき順位を生み出しました。
「上位ではボストンとニュージャージーが突出していますね」とアームストロングは言いました。「それ以外の26チームで、勝率「.500」近辺が5〜6チーム、「.500」よりちょっと下が4〜5チームです。
(攻撃に)勢いのあるチームが新しく生まれるのは、エンターテインメント・ビジネスをしている上で良いことだと思います。それがサラリーキャップ・システムの美点です。どの組織も、どのオーナーも、どのファンも、自分たちには他のチームより競争力があるはずだと信じています。
しかし現実には、半分のチームはプレーオフに進出できず、4分の3のチームは、プレーオフ開幕から2週間以内に試合を終えてしまいます」と述べました。
アームストロングの目指すチームは、
攻撃も守備もバランス良くできるチームなのかにゃ?
ブルースのベンチは一貫性を保つことに専念
(チームのヘッドコーチである)クレイグ・ベルベ(56歳)は2022年2月に3年間の契約延長に署名しました。(彼を起用することについて)GMの信念は揺らいでいません。
ブルースが月の初めに5連敗した後、アームストロングはメディア対応を自分で行うことを決め、選手とコーチに休みを与えることにしました。そしてそのセッション中に、GMはヘッドコーチのポジションの安泰を再確認しました。
アームストロングは「当時、良いプレーができておらず、通常、ヘッドコーチの交代を求めることが、チームにとって一番の救いとなるはずだ」と語りました。
「私たちは誰一人として免疫を持っていないのです。クレイグはこの仕事を引き受け、私もこの仕事を引き受けました。毎日起きると、クビになる日が近づいていることに気づくのさ。
それが私たちの職業の本質であり、私たちはそれを受け入れています。しかし、それについて、私たちは軽視なんかしていないよ。
5敗したからこそ、それ(ヘッドコーチの契約延長)を公表することが自分にとって有益だと考えたのです。もう1、2試合負ければ、それ(ヘッドコーチの解雇)がシナリオに書かれることは分かっていました。
そのような事態になる前に、それ(解雇)を食い止めればいいのだと思ったのです。でも…クレイグは良いコーチです。キャプテンのライアン・オライリー〈センター、31歳〉のように、私たちをこの状況から脱出させるのも彼の義務なのです」。
最後の一言が重いにゃあ。
ヘッドコーチは責任重大だにゃ。
まとめ
記事にも書いたように、アームストロングの目指すホッケーは「攻守兼備」だと思います。だが、彼の目指す方向性と異なり、NHLの他のチームは攻撃重視組が多いようです。
アームストロングもそれをエンターテインメントとして認めてはいるものの、果たしてそれでいいのか、守備の面白さもあるのではないか、と暗に訴えかけています。
また、監督(ヘッドコーチ)に対しては全幅の信頼を置き、その能力を充分に引き出そうと、時間をかけていることが分かりました。
当然、アームストロングの目指す成績のラインはあるのですが、それがすぐに形にならないことも熟知していて、10年以上のGM歴がそうさせるのでしょう。
ファンは、この我慢のGM生活をどう解釈するか。それに乗っかっていく人もいれば、「そんなに待てないよ」と思う人もいるでしょう。その辺のファン気質を、アームストンログがどう考えているのか。その辺をもう少し知りたかったです。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!