はじめに
今シーズンの「2022 NHLグローバルシリーズ」第2弾は、コロラド・アバランチvs.コロンバス・ブルージャケッツの対戦カードが組まれました。このシリーズに入る前、両チームとも調子が今一つ上がらず、コロラドは昨シーズン優勝からの油断、コロンバスは大型補強空回りとそれぞれ原因を指摘されていました。
所変われば心も変わる、このフィンランド・ツアーで気分一新し、チームのリスタートを図ろうとしていたのは間違いありません。それに成功したのは、やはり昨シーズンのチャンピオン・チームでした。
この記事は、コロラドに在籍しているフィンランド出身選手達と、彼らを陰で支えたチームメイトの「友情物語」になっています。コロンバスにも同国出身の選手は在籍していますが、あまり気分良くなかったようです…。
全然話は変わりますが、日本は今サウナ・ブームの真っ盛り。サウナの本場はフィンランドらしく、先日、『激レアさん』でも放送されていました。
選手達もサウナを楽しんできたようで、発言の中にチラッと出てきます。激戦の疲れを癒すには持って来いかもしれません、コロンバスの選手達も少しは気分転換できたのでしょうか…。
『ムーミン』の作者、トーベ・ヤンソンはフィンランド出身だったにゃ。
選手達は、家族へのお土産でムーミン・グッズを買ったのかにゃ?
引用元:NHL.com「Avalanche effort out of this world in NHL Global Series sweep」。
子供達との交流
11月5日(土曜日)、ノキア・アリーナ(正式名称はタンペレ・デック・アリーナ。フィンランドのタンペレにある同国最大の屋内競技場。 2022年のアイスホッケー世界選手権開催のために建設)で行われた2022 NHLグローバルシリーズの対コロンバス・ブルージャケッツ戦で、コロラド・アバランチが5-1で勝利。
その後、ミッコ・ランタネン(右ウィング、26歳)とアルトゥリ・レーコネン(左ウィング、27歳)がインタビューの壇上に向かっていた時、両選手は、彼らを見上げながら目を丸くしている、ホッケーのジャージを着た子供達とすれ違いました。
気前よくアバランチのフォワード2人は駆け寄り、少年達とハイタッチを始め、少年達はホッケーヒーローとの自然な交流に畏敬の念を抱きながらも、緊張が解けた表情になっていました。
レーコネンは、自分とランタネンがフィンランドで育ち、いつかプロホッケー選手になることを願っていた子供の頃を思い出しました。今、母国で、彼らはNHLを夢見る若い人達から偶像視されている存在となりました。
コロラド在籍・2人のフィンランド出身選手、大活躍!
「とても楽しかったです」とレーコネンは言いました。「フィンランドでミッコと一緒にプレーするのは久しぶりだから特別な気分です。僕達は12歳の時に同じチームにいて、ここでプレーを始めました。
いつかフィンランド・リーグでプレーすることを夢見ていたんだよ。NHLでプレーし、そしてフィンランドでプレーすることは、とても特別なことなのです」。
ランタネンとレーコネンは、2022年のグローバルシリーズ・フィンランド大会におけるアバランチの重要なストーリーラインを形成した選手であり、ことわざにもあるように、「フィンランドの地で生まれた息子が帰ってくる」ということだったのです。
※おそらく、フィンランドのことわざ「子供はパンを持ってやってくる」のことを言っていると思います。日本のことわざで言えば、「子は宝」のような感じでしょうか。
レーコネンが土曜日の試合でスポットライトを浴びたのは、アバランチの4点差勝利のうち(スコアは5‐1)、先制点を挙げたからです。
その前夜、コロラドが6-3で勝利した試合で3ゴールを決め、さらにアシストもしたのはランタネンでした。そのためか、時計の針が進むにつれて、ノキア・アリーナの満員の観客は彼の名前を歌ったのです。
しかし、コロラドがコロンブスを2戦全勝で下したことと同様、この試合は、2人の幼なじみにとって、とても意味のあるものだったのです。
母国で楽しくプレーできた上に、
観客から大歓迎を受けるなんて、
もう最高だにゃ!
ラインメイトの気遣い
マッキノンの優しさが連勝を呼び込んだ!
実際、コロラド最大の攻撃面でのスター選手は、彼らのラインメイトであるネイサン・マッキノン(副キャプテン)であることが証明されました。このセンターの選手は、自分のスタッツを語ろうとせず、ウィングの選手(フィンランド出身の2人のポジションは共にウィング)にスポットライトが当たることを選んだのです。
しかし、この(カナダ)ノバスコシア州コールハーバー出身の27歳の選手が、2人の成功の立役者であることを否定しようがありません。
コロラドは2試合の合計スコアを11-4とし、コロンバスを上回りました。マッキノンはアバランチの11ゴール中7ゴールをアシストしました。彼は自分のことを話したくなかったかもしれないが、そのプレーが彼の全てを物語ってくれたのです。
「誰もが素晴らしいプレーをしました」とマッキノンは語りました。「今夜はみんなが参加できて楽しかったです」。
開始33秒で先制点を決めたレーコネンのゴールは、マッキノンの美しいフェザー・パスから生まれました。その意図は、友人や家族の前で、チームメイトの名をスコアボードに載せることだったと、マッキノンは語りました。
「2対1(2=マッキノンとレーコネン、1=相手選手)の局面では、確かに(自分がゴールを決めようって考えが)頭をよぎったよ」とマッキノンは言います。
「明らかにクールだ。彼(レーコネン)は本当に興奮しています。昨夜言ったように、故郷でNHLのゴールを決めた時の気持ちって、想像することしかできないよ」。
「非常に情熱的な観客でした。彼らは地元出身選手を愛していて、2人の出身選手達が得点するのを見るのはクールだった」とマッキノンは語りました。
マッキノン(背番号29)のフェザー・パスから、レーコネン(背番号62)が得点したシーンを、どうぞ!
マッキノン、フィンランドを満喫!
マッキノンは、サウナからサーモンスープまで、チームがフィンランドで過ごした1週間の思い出を大切にすると語りました。しかし、最も重要なのは、アバランチが氷上でいつものペースに戻ったことだと彼は述べました。
スタンレーカップのチャンピオン・チームは4勝4敗1分でフィンランドに来たため、一部のオブザーバーから、彼らがいまだ優勝の二日酔いから抜けきっていないのではないかとの見方もありました。
しかし、タンペレではそのようなプレイは全く見られず、持ち前のスピード、粘り強い守備力、優れた技術のレシピによって勝利を収めたのです。
「全体的に素晴らしい体験をしたね」とマッキノンは述べました。「明らかに、僕達のホッケーの最高の部分を出せた。また、スターの一人としてリンク周りを一周したり、群衆を体験したりするのも楽しかったよ。
全てがかっこいい。ここでプレーすることは、おそらくもう二度とないだろうと分かってるので、素晴らしいファンに感謝しています。大勢がジャージを着てくれていたね、すべて素晴らしかったです」。
サーモンスープって、どんな感じなんだろ?
気になるにゃ…。
両チームの明暗
ブルージャケッツ(3勝9敗)はそれほどでもないようです。あまりにもひどかったため、チームがフィンランドに来るべきではなかった、とタンペレ出身のコロンバスのフォワード、パトリック・レーン(左ウィング、24歳)が示唆するほどでした。
一方、コロラドは6勝4敗1分で、調子を取り戻しているようです。実際、ジャレッド・ベドナー監督(50歳)は、この1週間の全行程への賞賛をやめようとはしませんでした。
「フィンランドの誰もがとても歓迎してくれました」と彼は述べました。「彼らは素晴らしいエネルギーを持っていて、試合に興奮してくれています。
素晴らしい旅だったし、チーム・メイトにとっても最高に特別なものでした」。
まとめ
この記事を読んでいると、フィンランドへ行きたくなりますねぇ。ランタネンとレーコネンの良さを最大限に生かし、かつ彼らの母国へのアピールを忘れなかったマッキノンはナイス・ガイ!このチームワークの良さがあれば、コロラドはますます順位を上げていくことでしょう。
逆にコロンバスのレーンの落胆ぶりと来たら…。記事中にもあるように、次にフィンランド・ツアーが組まれるかどうか、分からないどころか正直見通しが立たないだけに、彼の悔しさはよく分かります。
今シーズンのグローバル・シリーズは、今回のフィンランド遠征で終了。フランスやドイツの名前は既に出ているようですし、アジア・ツアー(NHLが最近、普及に力を入れている中国?)の噂も囁かれてはいますが、まあ、来シーズン開催地=フランスが妥当なところか。
ただ、フランスはラグビーW杯や五輪もありますから、これ以上は厳しいかな。長野五輪以降、日本の名前が出なくなったのは何とも寂しいです。NHLを日本に呼ぼう!って動き、どっかから起きませんかね。
アイスホッケーはハラハラドキドキの瞬間多いし、
日本人好みのたくさん点入るスポーツなんだけどにゃ。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!