はじめに
パリ五輪も終わり、何だかんだ言いながら、ガッツリ2週間、マイナー競技を中心に(あまのじゃくなもんで・笑)楽しませてもらいました。次は2026年冬季ミラノ五輪だぞ!と楽しみにしているのですが、無事に全代表チームが揃うかどうか、いまだに不明なのが悲しいです。
その代表チームでよく言われるのが精神的支柱、即ちキャプテンの存在感です。技術は当然のこととして、ここぞという時にチームを鼓舞してくれる精神力、監督の意思を伝えるホッケー脳の良さも必要です。それはNHLのレギュラー・シーズンでも同じこと。
NHL32チーム中の約5分の1、6チームにキャプテンがいません。適任が現れるまで空けたままだったり、急な移籍で現時点たまたま空席であったり、数名の副キャプテンで凌いできたチームもあります。チームによってはそのままで行くと思えないので、ちょっと予想してみました。
パリ五輪→ミラノ冬季五輪に合わせて、
カナダ代表チームのキャプテン予想もおまけで記事にしてみたにゃ。
日本代表も男女揃ってミラノに行きたいねぇ。
男子はかなり険しい道のりだけど、可能性は徐々に上がってきてる。
念ずれば花開く!ミラノの地に立とう!
引用元:thehockeynews.com(The Hockey News)「Who Will Wear the ‘C’ for Each Captainless NHL Team?」
キャプテン不在のチーム
NHL2024-25シーズンが近づいていますが、現在6チームにキャプテンがいません。チームはトレーニングキャンプ中に次のリーダーを選ぶことが多いため、これは間違いなく、次のシーズンまでにキャプテンが変わる可能性があります。
そこで、6チームから1人ずつ、次期キャプテンに指名される可能性のある選手について考察してみましょう。
長期的視座に立てば、彼でしょ
アナハイム・ダックス:トロイ・テリー、RW(26歳)
キャム・ファウラー(ディフェンス、32歳。23-24シーズン成績:81試合出場、5ゴール・34アシスト)は、NHL14シーズンすべてを(アナハイムの)フランチャイズで過ごし、ディフェンスの重要なメンバーであるため、ダックスのキャプテン候補となる可能性があります。
しかし、元キャプテンのライアン・ゲツラフ1が引退してから2シーズンが経過したので、もしファウラーがダックスのキャプテン候補だったら、彼はすでにキャプテンになっていただろうと感じています。
ダックスがトロイ・テリー(76試合出場、20ゴール・34アシスト)のような若手選手をキャプテンに指名することも考えられます。
26歳のテリーは、ここ数シーズンでダックスのスターとして開花し、2029-30シーズン終了までの契約が確定しています。したがって、もしダックスのキャプテンを任されれば、彼は長期的に続けていくことでしょう。
もう一人注目すべき選手は、若手のメイソン・マクタビッシュ(センター、21歳。64試合出場、19ゴール・23アシスト)です。
チーム全体で作り上げたスター選手
バッファロー・セイバーズ:ラスムス・ダーリン、D(24歳)
2024年のNHLトレード期限が過ぎる前に(3月8日)、バッファロー・セイバーズはカイル・オクポソをフロリダ・パンサーズにトレードしました(現在フリーエージェント)。それ以来、セイバーズはキャプテン不在でしたが、それはまもなく変わる可能性があります。
ロースターの選手を見ると、スターディフェンスマンのラスムス・ダーリン(81試合出場、20ゴール・39アシスト)がキャプテンの最有力候補です。ダーリンはセイバーズのトップスターであるだけでなく、バッファローの副キャプテンを務めながらリーダーとしても成長しています。
アレックス・トゥッチ(右ウィング、28歳。75試合出場、22ゴール・37アシスト)のような選手も正当な選択ですが、2セイバーズはダーリンを選ぶと思います。というのも、彼はチームが中心となって作り上げているスーパースターだからです。
神童が大人になる前の繋ぎ役?
シカゴ・ブラックホークス:ニック・フォリーニョ、LW(36歳)
スーパースター・フォワードのコナー・ベダード(センター、19歳。68試合出場、22ゴール・39アシスト)は、将来、間違いなくシカゴ・ブラックホークスのキャプテンになるはずです。
しかし、19歳のベダードがNHLレベルに適応し続ける間、ブラックホークスはニック・フォリーニョ(74試合出場、17ゴール・20アシスト)を短期的なキャプテンに据える可能性もあります。
フォリーニョは入団以来(トレードで23-24シーズンに加入したばかり)、ブラックホークスの立派なリーダーであり、以前はコロンバス・ブルージャケッツでキャプテンを務めていました。
フォリーニョがブラックホークスの再建プロセスを受け入れていることは、この36歳の選手が1月にシカゴと2年900万ドルの契約延長にサインしたことからも明らかです。
これと、よく知られたリーダーシップの資質があれば、ブラックホークスのキャプテンにはうってつけの人選となるでしょう。
経験の豊富さが、やはりモノを言います
シアトル・クラーケン:ジョーダン・エバール、RW(34歳)
シアトル・クラーケンが2021-22シーズン中にマーク・ジョルダーノ(現在フリーエージェント)をトロント・メープルリーフスにトレードして以来、チームにはキャプテンがいませんでした。
しかし、ジョーダン・エバール、ヤンニ・グールド(センター/左ウィング、32歳。80試合出場、11ゴール・22アシスト)、アダム・ラーション(ディフェンス、31歳。81試合出場、4ゴール・14アシスト)、
ジェイデン・シュワルツ(センター/左ウィング、32歳。62試合出場、13ゴール・17アシスト)の4人が、開幕以来毎年キャプテンの代役を務めています。したがって、このカルテットはキャプテンの座を狙う有力候補として際立った存在です。
4人の選手のうち、ジョーダン・エバール(78試合出場、17ゴール・27アシスト)が最も有力な選択肢かもしれません。
エバールはNHLで15シーズン目を迎えるので、彼の豊富な経験はクラブの若手選手たちに役立つかもしれません。さらに、彼は昨シーズンのトレード期限前にクラーケンと延長契約することで、3クラーケンへの忠誠心を示しました。
もしかしたら、そのおかげでキャプテンの座を射止められるかもしれません。
「チーム一筋」ってのは、キャプテン選出の上で大きい
タンパベイ・ライトニング:ビクター・ヘドマン、D(33歳)
タンパベイ・ライトニングは、長年キャプテンを務め、フランチャイズのレジェンドであるスティーブン・スタムコスをフリーエージェントで退団させる(ナッシュビル・プレデターズへ移籍)という大きな決断を下しました。
ライトニングには、ニキータ・クチェロフ(右ウィング、31歳。81試合出場、44ゴール・100アシスト。プレーオフ5試合出場、7アシスト)、ブレイデン・ポイント(センター、28歳。81試合出場、46ゴール・44アシスト。プレーオフ5試合出場、2ゴール・3アシスト)、
アンソニー・シレリ(センター、27歳。79試合出場、20ゴール・25アシスト。プレーオフ5試合出場、2アシスト)など、次期キャプテンの有力候補がいます。
しかし、スターディフェンスマンのビクター・ヘドマン(78試合出場、13ゴール・63アシスト。プレーオフ5試合出場、1ゴール・6アシスト)が明らかに最有力候補です。
ヘドマンは15年間のキャリアのすべてをライトニングで過ごし、その間ずっとブルーラインの中心的存在として活躍してきました。さらに、彼は数年前からチーム内の最も重要なリーダーの一人であり続けており、彼が次のキャプテンでなければ衝撃的です。
ここまで見てくると、しっかり年数と試合数を重ねた選手じゃないと、
なかなかキャプテンを任せられない感じがするにゃ。
で、すでにキャプテンがいるチームも含め、
全32チームでGKをキャプテンにしているチームが無い…。なんで?
ユタの空に輝く星になれる逸材
ユタ・ホッケークラブ:クレイトン・ケラー、RW(26歳)
ユタ・ホッケークラブは最初のシーズンに入っており、キャプテンを中心にしてチームを編成する可能性があります。ユタのロースターにある選手を見ると、スターフォワードのクレイトン・ケラー(78試合出場、33ゴール・43アシスト)がキャプテンの最有力候補として際立っています。
ユタ州に引っ越す前の数年間、ケラーはアリゾナ・コヨーテズで最も支配的なフォワードであり、現在9シーズン目を迎えています。
ユタには、ローソン・クラウス(左ウィング、27歳。81試合出場、23ゴール・19アシスト)、ニック・ビュグスタッド(センター、32歳。76試合出場、22ゴール・23アシスト。エドモントン・オイラーズから復帰)、
新加入のミハイル・セルガチェフ(ディフェンス、26歳。34試合出場、2ゴール・17アシスト。プレーオフ出場2試合、1アシスト。タンパベイ・ライトニングから新加入)など、他の選択肢もありますが、副キャプテンとしての経験を持つケラーは、トッププレーヤーとして際立っています。
【追加】
引用元:thehockeynews.com(The Hockey News)「Olympic Week: Early Frontrunners for 2026 Olympic Captains」
2年後のオリンピックでキャプテンを務めるのは?
オリンピックウィーク:2026年オリンピックキャプテンの最有力候補
オリンピックにおいて氷上で国を代表することも大切ですが、チームのキャプテンは究極の名誉です。シドニー・クロスビーはカナダ代表としてほぼ確実ですが、他に誰が「C」を獲得するのでしょうか?
カナダ:シドニー・クロスビー、C、ピッツバーグ・ペンギンズ(37歳)
最も明白な選択は、シドニー・クロスビーがすでに前回のオリンピック、つまり、NHL選手をフィーチャーしたオリンピックでカナダのキャプテンを務め、今でも間違いなく世界のトップ5のプレーヤーであるという事実により、これは簡単です。
2010年のバンクーバーでキャプテンや補欠ではなかったときでさえ(副キャプテン。2014年のソチ五輪ではキャプテン)、クロスビーはチームをリードするプレーヤーでした。
カナダ人選手の中で2番目に多い7ポイント(4ゴール・3アシスト)を獲得し、もちろん金メダルをかけた決勝戦では延長での決勝点(対米国戦)も決めるなど、トップクラスの選手として活躍していました。クロスビー以外に選択肢はありません。
その他の候補者:なし
まとめ
最後の冬季五輪記事は、いずれ全編をお伝えする予定です(あくまでも予定^^;)。カナダはクロスビー一択!とザ・ホッケー・ニュースは断言してますけど、2年後、彼は39歳。キャプテンが常時氷上にいる必要はないものの、そのために選手枠を使うことをどう判断するか。
キャプテン不在の6チームは、まあ、順当な人選だと思います。ブラックホークスがちょっと厳しいかもしれません。フォリーニョはブルージャケッツで苦労しながらキャプテンを務め上げ、ブルーインズでも中心選手だった経験はさすが!とはいえ、やはり年齢が…。
フォリーニョのプレーだけでなく人格を見て、ベダードがどこまで成長するか。ベダード中心のチームで黄金時代再び!を目指すブラックホークスの計算の中に、フォリーニョのキャプテン就任が入っているのか。もしそうなら、あのGM、(いろいろ批判はあるが)かなりのやり手です。
ここまで読んでくれて、サンキュー、じゃあね!
【註釈】
- カナダ、サスカチュワン州出身、39歳。現役時のポジションはセンター。ゲーム、アシスト、ポイントにおけるダックスのオールタイムリーダーであり、プレーオフでも各部門のリーダーとなっている。2010、2014の冬季五輪金メダルメンバーでもある。
↩︎ - 2021年11月、トレードでベガス・ゴールデンナイツから移籍。トゥッチのトレードの相手はジャック・アイチェルで、彼はセイバーズから出たいとゴネまくっていた経緯がある。
逆にトゥッチは幼少時よりセイバーズ・ファンだったので、大いにチーム加入を喜んだ。その事もあり、ファンからの人気は高く、次のキャプテンにという声も多い。
↩︎ - 無制限FAで契約保留期間が長かったため、放出されるのではないかと言われていたが、2024年3月8日、エバールはシアトルと2年間950万ドルの契約延長にサイン。同月12日、エバールはベガス・ゴールデンナイツ戦で1000試合出場達成。 ↩︎